2打席連続本塁打で迎えた6回裏の第3打席。山崎健のストレートをとらえ、大歓声に沸くライトスタンドへ放り込んだ
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2002年3月17日だ。
前日の
ロッテ戦(千葉マリン)でわずか2安打の完封負けを喫した
西武。
伊原春樹監督はカリカリきていたが、1日で機嫌を直した。翌17日の同カード(西武ドーム)で打線が大爆発。何と6ホーマーをぶっ放す猛攻で9点を奪ったからである。
なかでも
大友進は2、4、6回と3打席連続ホームランの離れ業をやってのけ、西武ファンの溜飲を下げてくれた。
2回にはミンチーから右越えに。4回は同じくミンチーから右中間へ。そして、6回は山崎健から右へといずれも引っ張ったもので、過去のシーズン、最多でも5本(97年)しか打ったことのない男の信じられない豪打だった。
これには打った本人が一番驚いたようで、「アマ時代にもありません。生まれて初めてで怖いぐらいですよ」と大友。2年前に痛めた右肩にはまだ不安があり、春季キャンプは二軍暮らし。3月初めに一軍に合流したが、ここまで結果は出していなかった。
「公式戦に取っておきたかったねえ」と伊原監督は笑ったが、ホッとひと安心というところだった。
写真=BBM