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なぜ、藤原恭大はファンからの支持を集めるのか

 

ロッテ・藤原(右、大阪桐蔭高)と広島・小園(左、報徳学園高)は中学時代に在籍した枚方ボーイズのチームメートである(写真は昨夏の甲子園抽選会)


 ロッテのドラフト1位ルーキー・藤原恭大(大阪桐蔭高)の人気がうなぎ上りである。端正なマスクで、女性ファンが虜になっているという。爽やかな笑顔。そして、初々しい受け答え。筋肉隆々でイケメンのビジュアル面はもちろんのことだが、なぜ、そこまで支持を集めるのか考えてみた。

 それは、野球に対する真摯な取り組みに尽きる。一言で説明するならば「野球小僧」だ。

 こんなエピソードがある。

 昨夏の甲子園。大阪桐蔭高は史上初、2度目の春夏連覇を遂げた。金足農高(秋田)との決勝翌日、野球部としての活動は一区切り。藤原は高校3年間の寮生活を終えて実家に戻ると、すぐさま仲間に電話した。

 その相手は、小園海斗(報徳学園高−広島)だった。中学時代に在籍した枚方ボーイズのチームメートで、藤原はバッティングセンターに誘ったのである。直後にU−18アジア選手権(宮崎)が控えており、束の間の休養日のはずだったが……。藤原の辞書に「休日」の二文字は存在しない。金属から国際試合での使用バットとなる木製に対応するため1分、1秒でも早く、汗を流したかったのだ。

 昨夏はこんなことも……。甲子園の大会期間中は試合、調整により、どうしても練習量が不足する。すると「筋肉の張りが出ないと、調子が出ないんです」と独特の言い回し。地元・大阪代表の特権で自校グラウンドへ戻った際には、わずかな時間を有効活用して、ウエート・トレーニングに励んだ。「練習の虫」という一言では片づけられない熱心ぶりだ。

 大阪桐蔭高のチームメートの中日根尾昂にも共通するが、藤原も「3度の飯より野球」のタイプ。一見、ストイックにも映るが、そうではない。純粋に向き合っている姿勢が伝わり、思わず応援したくなってしまうのだ。

 高校時代と比べて、プロでは人の見る目が明らかに増える。つまり、藤原が多くのファンから特別な視線を集めるのも、時間の問題だったのだ。昨年12月の入団発表では、自らの口で「幕張のスピードスター」を目指すことを宣言している。何も着飾る必要はない。全力プレーが、観衆のハートをつかむ。「客を呼べる選手」というのは、そう簡単に現れるものではない。実戦タイプなだけに、一軍で経験をどんどん積んでいってほしいと願う。

文=岡本朋祐 写真=BBM

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