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開幕間近! セ・リーグ“ドライチ”の現在地は?

 

3月29日の開幕へ向け、オープン戦真っ盛りだが期待のドラフト1位はシーズンインから戦力となりうるのか。ここではセ・リーグ各球団のドライチの現在地を見ていこう。

広島東洋カープ



 当初、一軍帯同はキャンプから、ウエスタン・リーグの開幕するオープン戦半ばまでという予定だったようだが、キャンプから実戦と、攻守走にいい動きを見せ続け、一軍帯同期間を延ばし続けてきた。オープン戦の後半は、与えられる打席が減ってきたこともあり、ヒットが出ていないが、現状ではまだ、開幕一軍の可能性も残されている。一軍では同じポジションに連続フルイニング出場を続ける田中広輔がいるため、ショートでの出場は難しいが、サードでノックを受け始めるなど、首脳陣も開幕以降の一軍帯同の場合の起用の可能性を探り始めているようだ。高卒ビッグ3のライバルたちに負けずに開幕一軍を手にできるか、注目されるところだ。

中日ドラゴンズ



“開幕スタメン”を飾った。3月15日、ウエスタン・リーグが開幕。約1600人のファンが詰めかけたオリックス戦(ナゴヤ球場)に、根尾昂は「一番・遊撃」で開幕オーダーに名を連ねた。だが、5打数無安打3三振、翌16日の同カードは5打数1安打3三振。17日も4打数1安打2三振と、さっそくプロの洗礼を受けることとなった。キャンプは右ふくらはぎのねん挫で出遅れ、実戦復帰してから約3週間。今はまだ、プロのスピードとキレに慣れていく段階だ。小笠原道大二軍監督は「今回はこのまま(二軍)でと言われている」と、与田剛監督ら一軍首脳陣から、根尾の“修行”を預かっていることを明らかにした。焦らず、長い目で4球団競合のドライチを育てていく。

読売ジャイアンツ



 現状、開幕先発ローテーション(2カード目の3試合目)の6番手の最有力候補に名前が挙がる高橋優貴。ただし、当確ではない。キャンプからアピールを続ける左腕は、当初は空振りの奪えるスクリューに注目が集まったが、実戦を重ねる過程で「スライダーも使える」(宮本和知コーチ)と評価を高め、1人、2人とふるい落とされる中で選考に残った。3月13日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)が最終テストと位置付けられていたが、4回75球、4安打3失点(自責1)で降板。先発ローテ入りを決定付けるインパクトは残せなかったが、「印象としてはそんなに悪くなかった」(原辰徳監督)と追試が行われる方針。左腕は自らの手でポジションをつかみ取ることができるか。

阪神タイガース



 オープン戦では8試合連続(3月17日現在)で「二番」を任されており、開幕でもその座をつかもうとしている。50メートル5秒8の俊足を生かしての起用も矢野燿大監督が求めているのは進めるだけではなく、チャンスを広げる、相手が嫌がる二番。足だけではなく170センチと小柄ながらパンチ力のある打者として、その役割を全うしようとしている。守備もセンターを守り、左翼・福留孝介、右翼・糸井嘉男のベテランを“統率”していくことになる。

東京ヤクルトスワローズ



 まずは二軍スタートとなりそうだが、清水昇への期待値は高い。一軍の先発陣が足りているわけではないことから、二軍でしっかりと結果を残せば、早期の一軍デビューもありそうだ。3月16日、DeNAとのイースタン・リーグ開幕戦(戸田)に先発すると、5回4安打2失点で初勝利をマーク。「今後の課題が見えたし、自分の進む道が見つけられた」と振り返った。その課題とは「失点した場面はボールが高かった」。それでも得意のツーシームなど変化球には手応えを感じている。一歩ずつ、一軍への階段を上がっていきたい。

横浜DeNAベイスターズ



 期待以上の結果を残し、開幕を迎えることになりそうだ。3月16日、ソフトバンクとのオープン戦(横浜)に先発した上茶谷大河は3回にグラシアルに3ランを運ばれ、実戦4試合にして初の失点。この日は本来の持ち味である制球力がいま一つで、勝負球が甘くなった。それでも6回6安打、4失点の内容にラミレス監督は「評価は変わらない」と実戦デビューから10イニング無失点の好投を続けてきたドライチ右腕への期待感を強調する。開幕からの先発ローテーション入りはほぼ濃厚。最後のオープン戦登板を中6日で投げるなら、開幕2戦目の中日戦で初登板もありそうだ。

写真=BBM
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