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開幕間近! パ・リーグ“ドライチ”の現在地は?

 

3月29日の開幕へ向け、オープン戦真っ盛りだが期待のドラフト1位はシーズンインから戦力となりうるのか。ここではパ・リーグ各球団のドライチの現在地を見ていこう。

北海道日本ハムファイターズ



 春季キャンプから大きなアクシデントもなく、18歳の原石は伸びやかにその才能を磨かれている。3月12日の楽天との教育リーグ(鎌ケ谷)で初の対外試合デビューも果たし、1イニングだけの登板だったが、全20球のうち18球がストレート勝負。「今日は真っすぐで勝負しようと思っていましたし、自分の求めているキレも感じることはできた。この良い感覚を次の登板にも生かしていきたいです」とスピードガン(最速146キロ)以上に本人の感覚も好感触。次回登板予定となる19日のイースタンでのヤクルト戦(鎌ケ谷)への弾みをつけが、同試合では5回から2番手でマウンドに上がるも2回を2安打3四球で1失点。制球に苦しんだが、かつて栗山英樹監督は「早い段階でいけるなら、いくよ」と高卒1年目からの一軍起用を示唆。苦い経験を糧としていけば18歳のゴールデンルーキーが一軍でベールを脱ぐ日は、そう遠い日ではないはずだ。

千葉ロッテマリーンズ



 開幕一軍入りへ向けてギリギリの戦いが続いている。実戦に入っても身上のフルスイングを貫き、打席でのアプローチについては確かな評価を得ているものの、思うような結果が残せているとは言えない。3月13日のヤクルト戦では、球場名物の強風に押し戻された浅い中飛の目測を誤って安打にしてしまう守備でのミスを犯し、ZOZOマリンの洗礼を浴びた。それでも15日の台湾・ラミゴとの交流試合(ZOZOマリン)では「三番・中堅」でプロ初のクリーンアップを任されるなど周囲の期待値は変わらず、イースタン・リーグが開幕してからも井口資仁監督は一軍への帯同を明言。一軍戦での経験こそが成長への近道という判断だろう。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・辰己涼介


 大学生No.1野手の評判はダテではなかった。辰己涼介はオープン戦ではここまで打率.333と好成績を残しており、第一目標としている「開幕スタメン」に着実に近づいている印象だ。体がねじ切れんばかりのフルスイングが魅力だが、ときにそれが大振りとなり、平石洋介監督から指摘されることもあった。そこからきっちり修正できるところも武器の一つで、コツコツと安打を積み重ねてきた。俊足もアピールポイントだけに、2盗塁はやや物足りない数字だが、研究を重ねてシーズンで挽回したい。一番、あるいは九番としての出塁が、得点力アップへのカギとなりそうだ。

福岡ソフトバンクホークス



 前評判どおりの剛速球で強打者たちも手玉に取る。A組(一軍)キャンプを完走した即戦力右腕の甲斐野央は実戦に入っても順調にアピールを続けた。連投もクリアし、3月16日のDeNA戦(横浜)では、この日投げた直球10球すべてが155キロ以上。3人でピシャリと抑えて“プロ初セーブ”をマークすると、工藤公康監督は甲斐野の開幕一軍について「と思っています」。言葉どおり開幕一軍入りとなれば、新人ではチームで2009年の摂津正以来10年ぶりだ。リリーフ陣は嘉弥真新也加治屋蓮らキャンプ中に調整が遅れていた選手たちも戻ってきてはいるが、バックアップは必要。“ハズレハズレ”1位の右腕が、開幕から大当たりの活躍を見せる。

埼玉西武ライオンズ



「あまり指にかからず、変化球が抜けて……」とうなだれた。3月17日、阪神戦(甲子園)に先発した松本航。雨中のマウンドだったが3回に4四球を与え、福留孝介には3ランを被弾した。結局、2回1/3を7失点と最後までピッチングを修正できない大乱調。明石商高時代は立つことができなかった、あこがれの甲子園で結果を残せなかった。しかし、開幕先発ローテーション入りは決定済み。辻発彦監督も「乗り越えていかないといけない」と奮起を促す。「これをいい経験ととらえて、しっかり準備したい」。先発陣の柱として期待されるドライチ右腕は前を向いた。

オリックス・バファローズ



 まさかの前半戦絶望だ。キャンプは二軍で過ごすも一軍の紅白戦にも参加するなど順調に経験を積み、紅白戦を含む実戦5試合で15打数6安打2打点をマークしていた太田椋。初球から果敢にスイングする積極性で三塁打2本、二塁打1本と長打力をも示し、遊撃守備も無難にこなせば、オープン戦の一軍デビューが3月9日の巨人戦(京セラドーム)で予定されていた。だが、前日のソフトバンクとの教育リーグ(オセアンBS)で千賀滉大から死球を受けて途中交代。病院に直行すると「右尺骨骨幹部骨折」で全治約3カ月と診断され、プレー再開にはさらに時間を要するため前半戦の復帰が厳しくなった。「経験を積む1年にしたい」と語っていた高卒ルーキーが、シーズン開幕を前に離脱を余儀なくされた。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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