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開幕間近! セ・リーグVへのキーマンは?

 

いよいよ今週末から2019年ペナントレースが開幕する。長丁場である143試合を勝ち抜いて優勝するためのキーマンは果たして誰になるのか?ここではセ・リーグ各球団のVへのカギを握る選手を見ていこう。

読売ジャイアンツ



 坂本勇人丸佳浩の二番起用(開幕戦は二番・坂本勇、三番・丸の起用を原辰徳監督が明言)は、「初回に2点を取るため」に原監督が導き出した手段であり、大きな注目を集めているが、彼らの後を打つ四番に求められる働きを無視することはできない。昨季、読売巨人軍第89代四番打者に就任した高卒5年目の岡本和真が今季も大役を任されるが、3割、30本塁打、100打点を史上最年少でクリアした大砲が、同様の結果を残すことが大前提として求められている。岡本自身も「キャリアハイ」を掲げており、特にチームの勝敗を左右する打点に重きを置いており、主軸として5年ぶりのV奪回にチームを導く。

広島東洋カープ



 4連覇を狙う広島のカギを握る男は、やはり四番の鈴木誠也を置いてほかにいないだろう。昨季のメンバーから丸佳浩(現巨人)が抜けた攻撃陣の戦力的部分の比重、さらに新井貴浩が抜けた精神的部分の比重の多くは、この男の肩にかかってくると予想されるからだ。オープン戦では、打率こそ.268だったが、15試合で4本塁打、14打点と、ポイントゲッターとしての役割は果たした。その打撃はすごみを増しており、40本塁打も夢ではない感じもするが、やはりチームの調子が落ちたり、自身の調子が落ちたり、思うに任せない状況はいつか来るもの。人一倍責任感の強い男だけに、今季の環境の中でそこをどう乗り切っていくかがポイントになってくるだろう。

阪神タイガース



 3月24日のオープン戦終了後、矢野燿大監督は「今日のスタメンで開幕戦を行きます」と明言した。注目は新人2人の一、二番コンビだが、優勝のキーマンとなるとやはり扇の要、捕手の梅野隆太郎だろう。昨季初めて100試合以上(132試合)に出場しゴールデン・グラブ賞も獲得。捕手出身の矢野監督もオープン戦終盤から配球にもアドバイスを入れ始めたことで、今季はさらに安定感を増す可能性がある。さらに昨季打率.259だった打撃も、オープン戦で.273とアップ。八番として1年間この数字を維持できるようだと打線にもつながりが出てくる。攻守でチームが浮上するには梅野の安定感が必要になってきそうだ。

東京ヤクルトスワローズ



 主砲のバレンティン、トリプルスリーを3度達成した山田哲人、熟練の打撃を見せる青木宣親坂口智隆雄平と、好打者ぞろいのツバメ打線。そのレギュラー陣に風穴を開けようとしているのが、高卒2年目のスラッガー・村上宗隆だ。オープン戦最終戦となった3月24日の日本ハム戦(札幌ドーム)では、4号目となる逆転3ランを右翼席へたたき込んだ。小川淳司監督は「課題はあるが、ゆくゆくは中心打者になる選手」と目尻を下げる。球団の高卒選手として2年目に開幕スタメン出場すれば、55年ぶり5人目の快挙。「背番号55」がその座をつかむ可能性は高まっているが、強打の三塁手がラインアップに加われば打線はさらに強力になり、優勝への道筋も見える。

横浜DeNAベイスターズ



 3月21日、横浜・赤レンガ倉庫で行われたDeNAの出陣式で開幕戦の先発を今永昇太に託すことが発表された。「自分がしっかり引っ張っていかなければならないという責任感が強い」と初の大役に抜てきされた今永は表情を引き締めた。大不振に陥った昨季から強い気持ちで復活を果たした左腕に、チームの命運は握られていると言っても大袈裟ではない。先発陣は今年もケガ人が続出し、東克樹石田健大飯塚悟史の出遅れは必至。彼らの穴をいかに埋めるかが、前半のカギなり、今永の出来がチームの浮き沈みに響いてくる。チームメートの一軍復帰までは、先発ローテを守り抜きたいところだ。

中日ドラゴンズ



 平田良介ビシエドアルモンテを中軸に据える打線は計算が立つだけに、143試合の長丁場を戦い抜くカギは、投手陣にある。昨季のチーム防御率4.36は12球団ワースト。そこから昨季復活の6勝を挙げた松坂大輔小笠原慎之介鈴木翔太藤嶋健人の故障に加えて、今季先発ローテーション入りが期待されていた石川翔までもが、右ヒジ手術に踏み切ることになった。離脱者が相次ぎ、先発、中継ぎともに戦力はギリギリの状況だが、ここで問われるのが与田剛監督の手腕だ。現役時代はリリーフを専門とした新指揮官は、適材適所の人材配置と、コンディションを重視した起用を明言。果たしてこの難局を乗り越えることができるか。

写真=BBM
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