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令和になってもまだまだ健在!「松坂世代」 實松一成の存在感

 

開幕シリーズで自慢の強肩で盗塁を阻止する實松一成


 オリックスとの開幕シリーズを2勝0敗1分けと好スタートを切った日本ハム。開幕戦の中田翔の劇的なサヨナラ満塁弾、近藤健介の連日のタイムリーと同様に、味方ベンチが大いに沸き上がったシーンがあった。

 場面は3月30日の第2戦、延長11回二死一塁。途中出場していたのはプロ21年目の實松一成。西浦を打席に迎えた際、一塁ランナーの福田がスチール!「絶対にあの場面は走ってくると思っていました」と、定評のある強肩で二盗を阻止してピンチの芽を見事に摘んでみせた。首脳陣、選手たちも大きな拍手で實松を迎えた。

 巨人を戦力外となり、2018年から古巣の日本ハムに二軍育成コーチ兼任で復帰。昨年の一軍出場は1試合だけに終わったが、確かな技術とオープン戦から好調を維持していたことから、手薄な捕手陣のバックアップとして開幕ロースターに入り、出番がまわってきた。

 誠実で温和な人柄でナインたちの兄貴分的存在、さらにちょっと天然な部分(!?)もあってチームの愛されキャラでもある實松。若手捕手の育成が一番の役割なるが、まだまだ現役選手として勝負する気持ちは失われてなく、この日に見せた強肩もコーチとの二足のわらじの中でひたむきに取り組んできた自己練習、準備の成果だった。

 若手の台頭が目覚ましい中で、唯一無二の存在感を放つ「松坂世代」の大ベテラン。令和の時代になっても、昭和生まれの奮闘に注目していきたいし、こんな選手がいるからプロ野球はやっぱりおもしろい。

写真=BBM
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