ヤクルト戦で4回をノーヒットに抑え、プロ初セーブをマークした條辺
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2001年4月3日だ。
この年、
巨人は開幕シリーズの
阪神戦(東京ドーム)で30点を挙げたが、失点も17。「中継ぎ、抑えがどうしようもない」と
長嶋茂雄監督は珍しく怒りをあらわにした。3日のヤクルト戦(神宮)も先発の
工藤公康が5回で3点を失い、巨人は4対3の際どいリード。長嶋監督の恐れるリリーフ勝負となった。さあ、どうするのか。ここで投入されたのが2年目、
條辺剛だった。
6回を抑え、7回の一死二塁で
ペタジーニというピンチもストレートを5球続けて空振りの三振に仕留めた。ベンチは左投手を送ろうにも送れなかったのだが、條辺は最高の結果で応えた。
結局、9回まで投げ切り4イニングをノーヒットに抑えてプロ初セーブ。巨人では10代投手のセーブは史上初だった。
「いやあ、いよいよ出てきましたねえ。新世紀の若武者が」と長嶋監督は破顔一笑。條辺も「今日は忘れられない日になりそうです」と笑顔を見せた。
写真=BBM