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平成プロ野球史

セは巨人がメークミラクル、パはオリックスがイチローのサヨナラ打で連覇/平成プロ野球史(8年/1996年編)

 

 新元号「令和」が発表され、平成のカウントダウンが加速している。
 今回からシリーズで平成元年の1989年から2018年まで、年度別にMVP、ベストナインを選んでみた。
 この手の企画では、いつも書いているのだが、あくまで編集部選定。異論反論は多いと思うが、ご容赦いただきたい。
 なお、当連載は土日は休み。

大逆転で巨人が優勝


優勝決定はナゴヤ球場のラストゲームだった



1996年(平成8年)
セ(1巨人中日広島ヤクルト5横浜6阪神
パ(1オリックス日本ハム西武4近鉄5ロッテ6ダイエー)
※日本一はオリックス

 96年、ロケットダッシュを宣言した巨人・長嶋茂雄監督だったが、開幕ダッシュに失敗。7月6日には首位広島に11・5ゲーム差をつけられた。

 しかし、そこから長嶋監督は「メークドラマ」を旗印に選手を鼓舞し、逆襲。129試合目の10月6日の中日戦で勝利し、大逆転でセ優勝を飾った。この日、ナゴヤ球場は、中日の本拠地としてはラストゲームでもあった。

 パは前年の覇者オリックスが走り、最後は、地元GS神戸でイチローのサヨナラヒットと、これ以上ないドラマで連覇。日本シリーズでも巨人を4勝1敗で制している。

 オールスターでイチローの「投手起用」が物議を醸したシーズンでもある。

MVPはオリックス・イチロー


イチローは打点王を手にした



1996年(平成8年)
本誌選定MVP
イチロー(オリックス) 3年連続首位打者&MVP

 主役は、日本一となったオリックスから3年連続でイチローだ。シーズン26度の猛打賞と打ちまくり、3年連続首位打者。最後のリーグ優勝決定も、この男のサヨナラ安打で決めた。

本誌選定ベストナイン
[先発投手]
斎藤雅樹(巨人)        
25試合16勝4敗0S、防御率2.36
2年連続最多勝、沢村賞、勝率、防御率も1位だった

[抑え投手]
赤堀元之(近鉄)        
44試合9勝4敗21S、防御率2.09
またも最優秀救援投手。26歳で通算100セーブも達成した

[捕手]
谷繁元信(横浜)        
127試合114安打8本塁打54打点2盗塁、打率.300
個性豊か投手たちをリード。打率も3割台マーク

[一塁手]
ロペス(広島)         
130試合157安打25本塁打109打点2盗塁、打率.312
勝負強さが光り打点王。アベレージも高い

[二塁手]
立浪和義(中日)
130試合165安打10本塁打62打点2盗塁、打率.323
2度目の全試合出場。三番にも座って高打率マーク

[三塁手]
中村紀洋(近鉄)        
110試合112安打26本塁打67打点4盗塁、打率.273  
レギュラー定着2年目で打率、本塁打おおきく伸ばす。長打率は.504

[遊撃手]
野村謙二郎(広島)
124試合150安打12本塁打68打点8盗塁、打率.292
三番打者にも座り、打点68。攻守でチームの中心だ

[外野手]
イチロー(オリックス)
130試合193安打16本塁打84打点35盗塁、打率.356

松井秀喜(巨人)
130試合153安打38本塁打99打点7盗塁、打率.314
四番は落合博満に譲るも本塁打王まであと1本

パウエル(中日)        
130試合176安打14本塁打67打点1盗塁、打率.340
5年目で初の全試合出場。3年連続で首位打者に

[指名打者]
ニール(オリックス)
124試合118安打32本塁打111打点1盗塁、打率.274
勝負強さで本塁打王、打点王。日本シリーズのMVPにも
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