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プホルスが語るイチローがメジャーで成功した理由とは?

 

「イチローはとてつもない選手だ」


アルバート・プホルス内野手(エンゼルス)


 今週はエンゼルスのアルバート・プホルスのインタビューを送りする。2001年に新人王を取り、MVPに輝き、通算3000安打を達成した「同志」イチローについて語った。

 1980年1月16日生まれ。ドミニカ共和国サントドミンゴ出身。16歳のときに家族とともにアメリカに移住した。カンザスシティのメープルウッズ短大を経て99年のドラフト13巡目指名でカージナルスに入団。01年にメジャー・デビュー。今季の1安打目でイチローのメジャー通算安打数と並んだ。            

――先月現役引退を発表したイチロー氏と同じ01年にメジャー・デビュー。イチロー氏がア・リーグ、あなたがナ・リーグの新人王になりました。その後ずっとメジャーをけん引してきました。イチロー氏は昨年、あなたが通算3000安打を達成したとき“同志のような存在”と言っていました。

プホルス イチローはとてつもない選手だ。日本でもアメリカでも素晴らしい成績を残した。50歳まで現役を続けると言っていたのだろう? その言葉が冗談に聞こえないくらい、常に体はシェイプアップしていた。間違いなく殿堂入りする選手だ。

――あなた自身は、これまで何度も故障に見舞われながら乗り越えてきました。昨年も8月に左ヒザ、9月に右ヒジの手術を受けました。39歳になった今季、復活を期すことになります。

プホルス オフの間にしっかり体調を整えてきたし、スプリングトレーニングでも体を作ってきた。必要なことはした。しっかり準備することができた。

――イチロー氏の話に戻りますが、あなたから見て、イチロー氏のすごいのはどこでしょうか。

プホルス 打撃に関して彼が優れているのは、目と手の(アイハンド)コーディネーションだね。どんな球でもしっかりミートできる。三遊間に強いゴロを転がして、持ち前のスピードで安打にできたわけだ。

 それに彼の特長と言えば、長打を捨てたことだと思う。彼の打撃にはパワーもあるから、その気になればシーズンに20本や30本の本塁打が打てたと思う。でも彼はそれをしなかった。自分に求められているのは何かを考え、スピードを使って安打をたくさん打つことにしたのだろう。とても賢い。さらに言えば、彼は打つだけではない。スピードはあるし、肩の強さはメジャーでも屈指だ。走って守れる、完璧な野球選手だ。

――イチロー氏は毎年のようにフォームを変えました。何歳になっても、いつになってももっといいものにしたいという貪欲な姿勢ゆえでしょうが、この点についてはどのように思いますか。

プホルス それは皆、変わらないと思うな。誰でも常に成長したいと思うものだよ。

<次週に続く>

取材=樋口浩一 写真=Getty Images
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