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パ・リーグ6球団、奮起を期待したい男は?

 

ペナントレースは開幕から対戦が一回りしたところだが、各チームで誤算も出てきている。シーズン当初の目論見どおりの働きができていない選手。ここではパ・リーグ各球団の今後、チームを上昇気流に乗せるために奮起を期待したい選手を見ていこう。

オリックス・バファローズ



 開幕から2試合連続無安打と低調なスタートとなった今季。開幕3試合目で、ようやく初安打こそ出たものの、窮屈な打撃や打ち損じが目立ち、調子が上向かず。4月6日の楽天戦(京セラドーム)から打順は四番から三番に変わるなど、本来の姿とはほど遠い。だが、「その日のベストを尽くすだけ」と前を向き、練習では誰よりもバットを振ると、徐々に当たりが出始め11日のロッテ戦(ZOZOマリン)では今季39打席目にして初本塁打を放った。14日の西武戦(メットライフ)では2本塁打と徐々に調子を取り戻してはいるが、打率.208は不本意に違いない。背番号34が快音を響かせないことには、チームの得点力は上がらないとあって、若き主砲の“完全復調”が待たれる。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・高梨雄平


 プロ1年目は46試合に登板して防御率1.03、2年目は70試合に登板して防御率2.44。左の変則左腕としてフル回転を見せてきた高梨雄平だが、3年目の今季は本領発揮とまではいっていない。3月29日、ロッテとの開幕戦(ZOZOマリン)ではリードした6回二死二塁の場面で登場したが、角中勝也に四球を与えて降板。代わった石橋良太が逆転3ランを打たれて自責点がついた。4月14日現在、6試合に登板して防御率5.40。ホールドがついたのは1試合のみだ。早く本来の投球を取り戻し、「勝利の方程式」の一角を担いたいところだ。

北海道日本ハムファイターズ



 チーム状況も少しずつ良くなっている中、スタメンの中で波に乗り切れてないのが四番の中田翔だ。オリックスとの開幕シリーズ以降は快音が聞かれず、ここまで15試合で打率.204、得点打率も.250と苦しんでいる。前を打つ三番の近藤健介が歩かせられる場面も多く、得点力アップには中田の奮起が欠かせない。それでも指揮官の信頼は変わらず、今シーズンも全試合で四番起用。新たにチームと3年契約を結び、キャプテン2年目を迎える2019年シーズン。3年ぶりの覇権奪回に向け、天性の勝負強さの本領発揮が待たれる。

埼玉西武ライオンズ


西武・今井達也


「俺が就任してから一番しょうもない試合」。辻発彦監督の口から厳しい言葉が突いて出た。4月13日のオリックス戦(メットライフ)の試合後のことだ。この試合、先発した今井達也が5回2/3を5安打6四球、7失点でKOされたが、初回から制球が定まらなかった。立ち上がり一、二番に四球を与えると、二死までこぎつけたが、そこから2四球で先制点を押し出しで献上。3回にも先頭打者を四球で出し、続く四番の杉本裕太郎に2ランを浴びた。現時点で1勝2敗と負けが先行。高卒3年目の今井だが、辻監督が厳しく接するにも理由がある。「今井はエースにならないといけない存在」。開幕前に指揮官は「“大人”として扱う」と若手と見なさないと宣言。周囲の期待に応えるべく、今井には奮起してもらいたい。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・井上晴哉


 ロッテ打線は四番が欠けた状態にある。昨季は打率.292、24本塁打、99打点と完全覚醒した井上晴哉。今季も当然のように「四番・一塁」で開幕スタメンに名を連ね、ホームランラグーンをはじめZOZOマリンが狭くなったことを追い風に、さらに打棒が冴え渡ると思われていたが、7試合で23打数1安打、打率.043とまさかの絶不調に陥った。4月6日には一軍登録を抹消されたが、井口資仁監督は「本来の調子を取り戻してほしい」、代役で四番に座る角中勝也は「戻ってくるまでカバーする」、そして代わりに一塁を守る鈴木大地は「本当の四番が帰ってきても試合に出られるように頑張る」と、それぞれに主砲の復調と帰還を待ちわびている。

福岡ソフトバンクホークス



 昨季72試合に登板した代償なのか、加治屋蓮が苦しんでいる。キャンプ直前に右肩を痛め、リハビリ組スタート。そこから懸命に状態を上げ、開幕には間に合った。しかし、3月29日の西武との開幕戦(ヤフオクドーム)の8回、山川穂高に満塁弾を浴び、4点リードを守れず。その後も制球を乱し、ピンチを背負う場面が多く見られる。とはいえ、首脳陣の信頼は簡単には揺るがない。その信頼にしっかりと応えたいところだ。4月13日の楽天戦(楽天生命パーク)では二死一、二塁を抑えて勝利投手になったが、「投球内容をもっと良くしていかないと。こういう投球をしていると、登板のチャンスはこない」。危機感を力に変え、再びセットアッパーの地位を築く。

写真=BBM
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