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平成プロ野球史

セは守りの野球で落合竜優勝、再編問題吹き荒れたパは西武が逆転優勝/平成プロ野球史(16年/2004年編)

 

 新元号「令和」が発表され、平成のカウントダウンが加速している。
 今回は、シリーズで平成元年の1989年から2018年まで、年度別にMVP、ベストナインを選んでいる。
 この手の企画では、いつも書いているのだが、あくまで編集部選定。異論反論は多いと思うが、ご容赦いただきたい。
 なお、当連載は土日は休み(ほか時々休憩)。

近鉄は同年限りで消滅


本拠地大阪ドームのラストゲーム



2004年(平成16年)
セ(1中日ヤクルト巨人阪神広島6横浜)
パ(1西武2ダイエー3日本ハムロッテ5近鉄6オリックス
※日本一は西武

 2004年、パ・リーグはレギュラーシーズン3位までがプレーオフに進む新方式を採用。
 ただ、6月からの球界はオリックス、再編騒動で激震が続き、史上初めて選手会のストライキも決行されるなど大混乱。パは、三冠王となった松中信彦が軸のダイエーとエース・松坂大輔擁する西武の激闘となり、ダイエーが制したが、新ルールの下では、これは単に勝率1位。
 伊東勤監督1年目の西武がプレーオフを勝ち上がって優勝を手にした。

 セ・リーグでは大型補強をせず、現有戦力の底上げで優勝できると宣言したオレ流・落合博満新監督率いる中日が有言実行の優勝。一軍登録選手57人の総力戦だった。
 日本シリーズでは西武が勝利し、日本一となった。

 オフ、近鉄がオリックスに吸収合併され、消滅。新たに楽天が誕生している。

MVPはダイエーの松中信彦


三冠王は18年ぶりだった



2004年(平成16年)
本誌選定MVP
松中信彦(ダイエー) 平成ただ一人の三冠王!
 肉体改造して挑んだシーズン。三冠王だけでなく、最多安打、得点王。さらに出塁率、長打率もトップだった(本塁打は日本ハムのセギノールと同数)

ベストナイン
[先発投手]
川上憲伸(中日)        
27試合17勝7敗0S、防御率3.32


[抑え投手]
五十嵐亮太(ヤクルト)     
66試合5勝3敗37S、防御率2.66
中継ぎから抑え転向1年目。158キロの快速球誇った。

[捕手]
城島健司(ダイエー)      
116試合144安打36本塁打91打点6盗塁、打率.338
打率.338はパの捕手記録。攻守で大活躍しアテネ五輪で離脱もあった

[一塁手]
松中信彦(ダイエー)
130試合171安打44本塁打120打点2盗塁、打率.358

[二塁手]
井口資仁(ダイエー)      
124試合170安打24本塁打89打点18盗塁、打率.333
攻守走三拍子そろった好プレーヤー。勝負強さも光る

[三塁手]
小笠原道大(日本ハム)
101試合130安打18本塁打70打点3盗塁、打率.345  
骨折で戦線離脱もあったが、打率.345と安定感

[遊撃手]
川崎宗則(ダイエー)
133試合171安打4本塁打45打点42盗塁、打率.303
遊撃定着し、盗塁王。171安打は最多安打タイ

[外野手]
嶋 重宣(広島)
137試合189安打32本塁打84打点6盗塁、打率.337
10年目で大変身した赤ゴジラ。首位打者にも

金本知憲(阪神)
138試合165安打34本塁打113打点5盗塁、打率.317
打点王を獲得しチームをけん引。連続フルイニング出場の日本記録も

ローズ(巨人)
134試合150安打45本塁打99打点3盗塁、打率.287
セ、パにまたがり4度目の本塁打王

[指名打者]
セギノール(日本ハム)
125試合135安打44本塁打108打点0盗塁、打率.305
一時は三冠王ペースで打ちまくった。本塁打は松中とタイ
週刊ベースボール編集部

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