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球界デキゴトロジー/4月25日

限りなく完全試合に近い“準パーフェクトゲーム”(1990年4月25日)

 

ノーヒットノーランを達成した柴田。記念のウイニングボールはスタンドのファンにプレゼントした


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は1990年4月25日だ。

 東京ドームを埋めた3万9000人の観衆から沸き起こった「あと一人」コール。それまで淡々と投げ続けてきたマウンドの柴田保光が、一度深く空気を吸って投じたこの試合の94球目は、近鉄最後の打者、米崎薫臣のバットに空を切らせた。

 4月25日、時刻は午後8時34分。日本ハム・柴田の、パ・リーグとしては5年ぶり21人目(22回目)のノーヒットノーランの大記録が達成された瞬間だった。

 見事なピッチングだった。出した走者は5回表、四球を与えたトレーバーだけ。スリークォーターからリズムよく投じられた速球とスライダーが小気味よく、両コーナーに決まった。

 前日、8安打6打点を奪った猛牛打線をわずかに3つの外野飛球に抑え、奪った三振は8。唯一許した走者は次打者を併殺にとって、打者27人できっちりフィニッシュ。限りなく完全試合に近い“準パーフェクト”といえるだろう。

「最初から“あと一人”と思って投げてきた積み重ね。そのうち打たれると思っていたから、本当にノーヒットノーランを意識したのは9回になってからでした。最後は無我夢中で田村(田村藤夫)のミットだけ目掛けて投げました。緊張しました」

 口調こそ淡々としていたが、その上気した顔色に、この記録に対する喜びと興奮があふれていた。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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