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セ・リーグ6球団、チーム打点王は?

 

点取りゲームである野球。得点を挙げなければ勝利を得ることはできない。それをチームで一番たたき出して打点を稼いでいるのはどの選手か。ここではセ・リーグ各球団のチーム打点王を見ていこう(記録は5月20日現在)。

読売ジャイアンツ



「打率も打点もホームランも、キャリアハイを狙っていきたい」と語る坂本勇人が31の打点を稼ぎ出し、チーム打点王。打率.327、13本塁打もトップで、目下チーム三冠王だ。今季は原辰徳監督の肝入りの「初回に2点以上を取る打線」のカギを握る二番に座り、クリーンアップよりも打点の稼ぎにくい打順でも好機を逃さず、しっかりと点に結び付けてきた。打点、打率はリーグ全体でも3位の好位置につけ、本塁打は広島鈴木誠也に並んでトップ。一時は主要3部門でトップに立っていたこともある。開幕から36試合連続出塁のセ・リーグ記録を更新するなど、守備負担が大きな遊撃手であることなど関係なく、現代最高クラスの打撃技術を結果で証明している。

広島東洋カープ


広島・鈴木誠也


 広島で最も多く打点を挙げているのは、もちろん四番の鈴木誠也だ。現在35打点。チーム内の2位・27点のバティスタに8点差をつけている。この成績は、広島のみならず、セ・リーグの中においてもトップ。5月19日の阪神戦(甲子園)で先制の2点適時二塁打を放ち、前日まで並んでいた村上宗隆ヤクルト)に2点差をつけた。今季は4月下旬に下半身のコンディション不良で5試合スタメンを外れた時期もあったが、それでいてこの成績なのだから、いかに打撃が好調かが分かる。鈴木は打点のみならず、本塁打も13本で坂本勇人(巨人)と並び、リーグトップタイ、打率も.3382でリーグのトップと、三冠王も夢でない勢いだ。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・村上宗隆


 セ・リーグの打点トップは35打点の広島・鈴木誠也で、2位が33打点の村上宗隆。3位は31打点の巨人・坂本と、村上の同僚・バレンティンというそうそうたる面々の中で肩を並べている。本塁打も2ケタをクリアしている、恐るべき19歳と言えるだろう。逆方向の左翼へも本塁打が打てる技術は誰もが認めるところ。ただし、打率.338の鈴木に対し、村上は同.230と同じスラッガーとして水をあけられている。誰もが認める将来の主砲候補だけに、今後は長打力だけでなく、確率も求められてきそうだ。

阪神タイガース


阪神・大山悠輔


 今季、開幕から矢野燿大監督が根気強く四番打者として起用し続けているのが大山悠輔だ。好不調の波がまだあるが、それでもチーム最多の7本塁打を放ち、役割を全うしようとバットを振り続けている。もちろん打点でもチームトップの26打点を挙げている。それでもこの数字では四番としては物足りない。得点圏打率.246も五番に座る福留孝介の.303に比べて見劣るのは確か。粘り強い打撃を身につければ、得点圏打率も上がり、リーグの打点王争いにも顔を出すはず。まずは「阪神の四番」としての経験を積み上げていくしかない。

中日ドラゴンズ



 竜の打点王はもちろん、昨季首位打者で不動の四番打者・ビシエドだ。3・4月だけで6本塁打、20打点を稼ぎ、リーグ屈指の強力打線をけん引。ただ、「ミスターメイ」を自称するビシエドだが、5月はいまだ本塁打なしで、わずか5打点だ。現在、主軸打者の平田良介が左ふくらはぎの肉離れで離脱中。外国人枠の関係で、昨季リーグ5位の高打率を誇ったアルモンテも一軍にいない。こうしてビシエドへのマークが厳しくなったことも、5月のチーム得点51という苦しい現実の要因だろう。ビシエドは、5月19日の巨人戦(ナゴヤドーム)で3安打2打点。ようやく強い打球が上がり始め、復調の兆しは見せた。平田らの分まで、打点を荒稼ぎする。

横浜DeNAベイスターズ



 4月に月間11本塁打を放ったソトだったが、5月に入ると極度の不振に陥った。打率1割台の低空飛行が続き、ケガの影響もありスタメンから外れる試合もあった。しかし、ラミレス監督は「必ず調子を上げてくる」と復調を辛抱強く待った。その言葉のとおり、5月18日のヤクルト戦(神宮)では5月1本目となる12号2ランと犠飛で4打点。翌日の同カードでは今季初の猛打賞で1打点を加えて、チーム最多の28打点をマークしている。昨季の本塁打王が本来の姿を取り戻してきた。

写真=BBM
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