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パ・リーグ6球団、チーム打点王は?

 

点取りゲームである野球。得点を挙げなければ勝利を得ることはできない。それをチームで一番たたき出して打点を稼いでいるのはどの選手か。ここではパ・リーグ各球団のチーム打点王を見ていこう(記録は5月20日現在)。

埼玉西武ライオンズ



 四番として、ハイペースで打点を重ねているのが山川穂高だ。5月20日現在、パ・リーグトップの47打点。143試合に換算すると約160打点になるが、1950年に小鶴誠(松竹)がマークしたシーズン最多161打点を更新可能な位置につけている。得点圏打率は.298だが、リーグトップをひた走る19本塁打、長打率.698が打点を稼いでいる要因だ。今後も打点のハイペースを持続するには、チームとしていかに山川の前にランナーをためるか、後ろを打つ五番打者が好調をキープして、相手投手が山川との勝負を避けない状況を作れるかがカギになる。

北海道日本ハムファイターズ



 超攻撃型二番・大田泰示がチームトップの30打点と量産している。前後を打つ西川遥輝近藤健介に挟まれ、時につなぎ役も担いながらも「二番だからって自分の打撃を変えるつもりはない」と持ち前の思い切りの良いバッティングで結果を残し続けている。得点打率も3割を超え、ホームラン数も四番の中田翔と並ぶる8本をマークするなど覚醒中。「目の前の1試合1試合を一生懸命にやるだけ」と恐怖の二番打者に成長した背番号5が打線をけん引している。

千葉ロッテマリーンズ



 幕張の“スシボーイ”レアードの勢いが止まらない。5月19日の楽天戦(ZOZOマリン)で3回に同点2ランとなる15号を放つと、5回には勝ち越しとなる16号ソロ。チームは逆転負けを喫したが打点を33まで伸ばし、本塁打レースでもトップの西武・山川穂高に3本差と食らいついている。2本目を打ったあとにはおなじみの“スシポーズ”から「三木がお腹をすかせているという情報を得ていたので、もう1貫握ってあげたよ」と握った寿司を三木亮に食べさせる新パフォーマンス。バットもパフォーマンスも進化する背番号54が、これからもカモメ打線をけん引していくことは間違いない。

福岡ソフトバンクホークス



 若い選手には負けない。ベテラン・松田宣浩のバットが、チームに最も得点をもたらしている。柳田悠岐中村晃ら不在の中、今季はクリーンアップを務め、5月20日時点で27打点だ。数字とともに、記憶にも残る活躍が目立つ。開幕戦(3月31日の西武戦=ヤフオクドーム)に放ったチーム第1号ホームランは通算1500安打、改元後の「令和」第1号(5月3日の楽天戦=同)は通算250本塁打と、自身のメモリアルと重なった。昨季、打撃不振からポストシーズンでスタメン落ちを経験したことで、今季に懸ける思いをさらに強くした。「『見とけよ!』という思い」を原動力に、事実、見る者に松田宣のすごさをあらためて感じさせている。5月17日に36歳を迎えたが、まだまだ元気いっぱいだ。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 絶好調だった開幕当初の勢いはないが、それでも36打点と抜群の勝負強さを見せている。5月15日の日本ハム戦(楽天生命パーク)では球団初となる8点差からの逆転勝利を収めたが、11回にサヨナラ犠飛を放ったのがウィーラーだった。今季は三番・浅村栄斗、四番・島内宏明が打撃好調で、その後ろを打つウィーラーにチャンスで打席が回ってくることが多い。例年、春先は調子が上がらなかったが、今季はひと味違う。気温が上がってくる今後、どんな打撃を見せるかに要注目だ。

オリックス・バファローズ



 若き四番・吉田正尚がチームで最も打点を稼ぐも、その数はわずか23。チームの得点力不足を象徴する数字になっているが、背番号34を責められない。ロメロマレーロの両助っ人に、T−岡田の不振や故障もあって前後を打つ三、五番が固まらず。マークが集中しているのは、リーグ2位タイの29四球が物語る。ただ、大城滉二が打率3割超と好調を維持して、三番にロメロが故障から復帰して五番に固定されつつあり、吉田正の打点も増える可能性も。“徹底マーク”が続く苦しい状況は変わりないが、主砲のバットがチーム浮上のカギを握る。

写真=BBM
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