木村昇吾です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、元
DeNAの
山本武白志選手が新たにクリケットに挑戦することになりました。プロ野球選手からの転身は僕に続いて2人目です。個人的には本当にうれしいですし、心強い存在です。プロ野球とクリケットは別物ですが、プロ野球で培った経験は必ず生きるスポーツだと感じています。
僕は39歳で武白志は21歳なので18歳離れています。実は僕が横浜(現DeNA)時代に野球教室で、当時小学生だった武白志を教えたそうです。クリケットに挑戦するということで挨拶しに来た際にこのエピソードを聞いたときはびっくりしましたし、不思議な縁を感じました。礼儀がしっかりしていて心に芯が通った子です。同じ野球人として感じる部分もありますし、一緒にいて心地よい部分もありますね。
練習も一緒にしましたが、何より驚かされたのはクリケットの技術です。恵まれた体格なので豪快に飛ばすイメージがあったのですが、器用にバットを操作してミートするのが非常にうまい。昨年からクリケットを1年間やっている経験から助言することはありますが、僕が昨年に始めた当初より、武白志の方がうまいと思います。どんどん伸びる可能性は十分にありますし、良い刺激になりますね。
僕自身も豪州で2度の武者修行を経て、技術的な引き出しが増えたイメージがあります。後は投球に応じてその技術をどう生かすか。実戦で技術の精度を高めていくことを追い求めていきたいですね。武白志が豪州でプロとして成功することを目標に掲げるように、僕もクリケット最高峰のインドで活躍することを目指しています。互いに切磋琢磨してクリケットを盛り上げていきたいですね。
文=インプレッション・平尾類 写真=BBM