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パ・リーグ6球団、二番打者事情は?

 

“つなぎ役”か“強打者”か。7月に入り、ペナントレースも折り返し地点を過ぎたが、打順に置いて重要な役割を担う二番にどんなタイプの打者を置くのか。そこには各球団の“哲学”が示される。ここではパ・リーグ6球団の二番打者事情を見ていこう(記録は7月1日現在)。

北海道日本ハムファイターズ



 巨人から日本ハムに移籍して3年目。未完の大器が、ついにその才能を本格的に開花させつつある。開幕から打線のキーマンであり、ポイントゲッターにもなっている大田泰示。「超攻撃型二番」として前後を打つ西川遥輝近藤健介とともに相手バッテリーの脅威の存在に。「二番だからと言って何かを変えたりはしない、自分のスイングをすることが大切」とすでにホームランも13本塁打をマーク。移籍1年目にマークした2016年の15本を超えるのは確実だ。栗山英樹監督も絶大な信頼を寄せる覚醒した右のスラッガー。現在の日本ハムは苦しい戦いが続いているが、覚醒したこの男のバットが再びチームを上昇気流に乗せてくれるはずだ。

千葉ロッテマリーンズ



 井口資仁監督は開幕前から“攻撃的二番”を配する構想を掲げ、無死一塁からバントで送るのではなく、左打者が右方向へ引っ張ることで一気に一、三塁を狙う形を理想としてきた。開幕二番スタメンを飾ったのは加藤翔平、その後は藤岡裕大角中勝也などが起用されてきたが、いずれも思うように調子が上がらず。だが5月上旬に鈴木大地を二番に置くと、これがはまった。5月は月間打率.303と徐々に状態を上向かせていくと、交流戦では打率.368、6本塁打、17打点と爆発。サヨナラ打など印象的な一撃も多く、同じく交流戦で打率.368だった絶好調の一番・荻野貴司とともに、脅威の一・二番を形成して打線をけん引している。

埼玉西武ライオンズ



 今季も強力打線の二番はほぼ源田壮亮が務めている。ここまで本塁打はゼロと長打が望める打者ではないが、チームの投手陣が弱いだけに、一気にチャンスを拡大して大量得点を奪うスタイルを貫いている。快足の持ち主で併殺打は4と少なく、凡ゴロに倒れても一塁に生きる可能性は高い。そこから盗塁で得点圏に進むことが可能なだけに、この戦い方は間違っていないだろう。6月29日のオリックス戦(メットライフ)では初回、無死一塁で先制三塁打を放つなど、4安打2打点の活躍で勝利に貢献。本塁打が出ればサイクル安打だったが、一発を狙った最終打席は二ゴロに終わり、快挙達成はならなかった。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 開幕から「つなぎの四番」として機能してきた左打者が、最近では二番に定着している。「よりつながる打順を考え、柔軟にやっていく」と明言する平石洋介監督にとって、島内宏明は欠かせぬピースと言える。主砲タイプでない自分が四番に座ることについて「拷問のよう」と冗談交じりに語っていた男は、二番についても「難しいです」と明かす。それでも、浅村につなぐ重要な打順を意気に感じないはずはない。長打も打てる攻撃的二番としてチームを支えていく。

福岡ソフトバンクホークス



 ここまで33試合で二番を務めていた今宮健太が左太もも裏を痛めて6月22日に出場選手登録を抹消。代わりを任される選手にはクリーンアップへの“つなぎ”が重視されるが、交流戦後のリーグ再開カード、28日からの日本ハム戦(札幌ドーム)では明石健志の起用が見事にハマった。28日は今季初の猛打賞。5回に放った右中間を破る勝ち越し三塁打がV打となり、地元・北海道でヒーローになった。勢いそのままに、翌29日には4回に先制のソロ本塁打。前日サイクル安打に王手をかけながら出なかった一発が日をまたいで飛び出した。「ここまで貢献できてなかったので」と巻き返しを誓う伏兵がポジションをつかむか。

オリックス・バファローズ


オリックス・後藤駿太


 開幕当初は2年目の20歳・西浦颯大を二番に固定起用も、打撃不振で打順降格、さらに二軍落ちとって以降は流動的に。74試合を消化して、二番に座った選手は実に11人。選手の調子に加え、相手投手に応じた“日替わり”が続いている。直近の試合である6月28日からの西武との3連戦(メットライフ)では1、2戦目は後藤駿太が今季初の二番スタメン、3戦目は小島脩平が入り、3試合計5安打をマーク。28日には9回に後藤が貴重な追加点となる3ラン本塁打(写真)を放つなど、日替わり起用に選手が応えつつある。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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