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セ・リーグ6球団、二番打者事情は?

 

“つなぎ役”か“強打者”か。7月に入り、ペナントレースも折り返し地点を過ぎたが、打順に置いて重要な役割を担う二番にどんなタイプの打者を置くのか。そこには各球団の“哲学”が示される。ここではセ・リーグ6球団の二番打者事情を見ていこう(記録は7月1日現在)。

読売ジャイアンツ



 一番を打っていた吉川尚輝が腰痛のために離脱した4月中旬以降、坂本勇人を繰り上げて16試合で丸佳浩、2試合で山本泰寛が座ったが、それ以外はすべて坂本勇が二番に起用される。「初回に2点以上を目指す」という攻撃的な姿勢を前面に押し出した原辰徳監督が昨秋就任直後から温めていたプランだが、下位からつながり、坂本勇でかえすパターンも確立され、得点力は過去3年の比ではない。三番を打つ丸佳浩とのつながりも良いが、何よりここまで打率.304、22本塁打、51打点と坂本勇自身が好調。後半戦も、打線の、そしてチーム浮沈のカギを握る。

広島東洋カープ



 今季も開幕から6月30日まで全試合、菊池涼介が二番打者を務めている。今季は一番打者が田中広輔野間峻祥長野久義高橋大樹などさまざまに替わって安定せず、「一、二番コンビ」という意味では、なかなか相棒が固まらないが、15犠打を決めているほか、ヒットエンドランで野手の動きを見てゴロを打ったり、ややミートポイントを変えての、ゴロを転がしての進塁打など、堅調に二番打者としての仕事をこなしている。また今季、特筆すべきはここまでリーグトップの.421という得点圏打率の高さ。本来の仕事であるチャンスメークだけでなく、30打点と、ときにポイントゲッターとしての役割も担っている。

東京ヤクルトスワローズ



 バレンティンの一時帰国により、打線の再編を余儀なくされたヤクルト。一番・山田哲人、三番・青木宣親という巧打者2人にはさまれる形でスタメン出場を果たしたのは4年目の外野手・山崎晃大朗だった。開幕から二番に座ってきた青木と比較するのは少々荷が重い気がするが、6月30日の巨人戦(秋田)では3安打の猛打賞をマーク。いずれもホームへの生還はならなかったが、今後も自慢の脚力で投手にプレッシャーをかけたい。ルーキー・中山翔太らレギュラーを目指すライバルは多いが、持ち味のアピールなるか。

阪神タイガース



 今季は入団3年目ながら、キャプテンとしてチームをけん引する糸原健斗。ルーキーの近本光司が一番に定着した4月半ばから二番打者としてつなぎの役割を担っている。今季もここまで全試合に出場しており、昨季からその記録は更新中。打率は.250と開幕からなかなか上向いていないが、四球はチーム2番目に多い44個を記録するなど選球眼は抜群だ。一番の近本が盗塁を仕掛けるケースも多く、打席で待つ機会も多いだけに、ボールをしっかり見分けられる糸原は、二番打者には適任な存在といえる。

中日ドラゴンズ



 今季は開幕当初から二番打者を固定できず、6月30日時点で13人が二番で先発出場している。最多は京田陽太の36試合。二番打者全体の打率は.238だが、京田は二番で出場した試合に限れば、打率.271、出塁率も.315と最も安定している。しかし、三振は27とやや多め。走者の有無や、アウトカウント、得点差などの状況に応じて求められる打撃が変わる難しい打順だが、ややもすると淡泊にも見えるこの部分を京田が改善することができれば、打線はさらに活発になる。

横浜DeNAベイスターズ



 複数の打者が二番に座るが、考え方としては3パターンに分類できる。一つ目は「つなぎ役」としての二番。小技や進塁打が期待できる石川雄洋柴田竜拓らが入り、主軸への“橋渡し”を担う。二つ目は「スラッガー」を置き、二番からクリーンアップが始まるようなイメージで打線を組むケース。ソト、宮崎敏郎という一振りで試合の流れを変えることができる打者がそれだ。その場合、機動性には目をつぶる割り切りが必要になる。そして、最後は「つなぎ役」と「スラッガー」の両方の要素を持つ「ハイブリッドな二番」。桑原将志乙坂智がこれに当たる。いずれにせよ、今季のDeNAは一番・神里和毅に続く二番は固定せずに、フレキシブルな起用を見せている。

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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