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編集部コラム「Every Day BASEBALL」

阪神 近本の打撃は上向くか!?

 

打つ方向への意識付けを見直した近本。打撃復調となる日ももうすぐだ


 7月2日のDeNA戦(横浜)で4打数無安打に終わり、翌3日の同戦ではスタメン落ちを味わった阪神近本光司。交流戦での打撃不調について自己分析していた。

「(交流戦の最初のほうは)ヒットゾーンを三遊間へと強く意識した打撃をしていたことで、ファウルが多くなってしまいました。そうなると打っている形が、どうしても自然と三塁線から三遊間の打ち方になってしまっていたんです。そこでヒットゾーンをセンター方向へと意識したのですが……その意識に対し、打ち方ついてこずに、結果としてショートゴロが多くなったと思うんです」

 そこで交流戦後のリーグ戦再開までの練習期間に「意識も打ち方もセンター前」と強く意識し練習の中で体の感覚の修正を試みた。

 3日、DeNA戦での延長11回の二塁打は外角高めをしっかり振り切り左中間を破った。翌4日の同戦3回無死一塁からの第2打席は、強烈な二塁ゴロと引っ張れた。そして5回にはしっかり引っ張りライト前への安打をマーク。7月5日の広島戦(甲子園)での最初の打席では広島のエース・大瀬良の高めの真っすぐを弾き返し遊直。7回の打席では外角のフォークを遊ゴロとこの試合のアウトは左方向へ2つ打球は飛んだが、意識の中で交流戦のときの打撃内容とは違うように感じた。しっかりセンター前を意識して振り抜いている。まだまだマルチ安打になる試合はないが、着実に近本自身が意識していることが安打の方向に結果として出てきている。

 また5日の試合6回裏、同点から勝ち越したい場面。先頭打者として打席に立ち、一塁側に見事にセーフティーバント決めて見せ、それが糸井の決勝打につながった。そういう試合の状況を的確に見極める力も持ち合わせている。。

 やはり一番打者で近本が出塁することで阪神は打線に流れが作れる。この苦しい時期を乗り切れば、5月のような躍動する近本が必ず見られるはずだ。

文=椎屋博幸 写真=BBM
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