39歳のベテラン左腕が通算166勝目をマークした。7月6日の
中日戦(ナゴヤドーム)で今季最多の103球を投げて、7回1失点。打っても5回一死一、三塁の好機でセーフティースクイズを敢行し、これが犠打野選となり決勝点を挙げた。
ここまで3連勝中だった「チームの勢いに乗せてもらった」と石川。初回にいきなり先制点を許す嫌な展開だったが、「中村がいろいろと考えてくれた」と捕手・
中村悠平のリードに感謝した。
年齢を重ねても日々、自身の体と向き合い、準備を怠らない。それが18年という長きにわたりプレーし続けられる理由なのだろう。今季はこれで3勝目(5敗)。負け越してはいるが、故障者続出の先発陣の中で、その座をたくましく守っている。
目標を聞けば「200勝」ときっぱり言い切る左腕。「無理だと人に笑われようが、絶対にあきらめない」。大台まではあと34勝。意志が人を動かすことを必ず証明してみせる。
文=富田 庸 写真=BBM