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パ・リーグ6球団、後半戦で奮起を促したい選手は?

 

ペナントレースも間もなく前半戦が終わり、オールスターブレークに入る。ここまで成績を残せなかった選手は心機一転、また新たな気持ちでシーズンに臨むことになるだろう。パ・リーグ6球団、後半戦で奮起を促したい選手は――。(記録は7月8日現在)。

北海道日本ハムファイターズ



 大いなる飛躍が期待された清宮幸太郎に試練の日々が続いている。3月に右手有鈎骨を骨折し、手術を経て5月下旬から一軍に合流したものの、バットから当たりが出ない。ここまで30試合に出場して打率.190、2本塁打、15打点。6月中頃からはスタメンを外れることも多く、プロ2年目で同期の村上宗隆ヤクルト)に大きく差をつけられてしまっている。昨シーズン痛めた右手首の状態も芳しくないのではという声も聞かれ、力強いスイングも鳴りを潜めている若きスラッガーの復調なるか──。勝負の後半戦、日本ハム打線のキーマンの1人だけに奮起が待たれる。

千葉ロッテマリーンズ



 ようやく天才バットマンが戦線に復帰した。左大腿直筋肉離れにより5月29日に登録を抹消されていた角中勝也が、7月5日に一軍復帰。ZOZOマリンでの西武戦で即スタメン出場を果たすと、3試合連続安打を放った。ケガだけではなく、打率が2割台前半に低迷するなど苦しいシーズンとなっているが、首位打者に2度輝いた男が本領を発揮すれば、下位に低迷するチームにとってはこれ以上ない起爆剤となるはずだ。離脱時に井口資仁監督は「ケガを治して、調子も上げて戻ってきてほしい」と口にしていたが、後半戦に向けて指揮官の期待にバットで応えることができるだろうか。

埼玉西武ライオンズ



 リーグ最低のチーム防御率と、今年も投手陣に苦しむが、やはりこの男が復活しなければならない。昨季、16勝を挙げて最多勝に輝いた多和田真三郎だ。今季は開幕投手を務めたが安定感を欠いた投球が続き、5月25日の日本ハム戦(メットライフ)で4回2/3を投げて5失点KOで二軍調整へ。同日現在で9試合に登板し、1勝3敗、防御率5.77と“エース”らしからぬ投球だった。現状打破のため、二軍でチェンジアップの習得に着手するなどもがいている多和田の復活劇が後半戦で見られるか。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 大型連敗の中で一筋の光となっている。7月7日の日本ハム戦(楽天生命パーク)、広島から移籍後3戦目となった下水流昂が2回、三塁線へのボテボテの当たりで一塁へヘッドスライディング。気合みなぎるプレーで移籍後初安打を放つと3回には初打点をマークしてみせた。今季、広島で出場機会に恵まれなかった下水流は「僕は一生懸命やるだけです」と必死の形相で試合に臨んでいる。この試合に敗れて今季ワースト9連敗となった楽天だが、平石洋介監督は「ああいうプレーは士気を上げる」とニューカマーに期待する。自身もチームも、巻き返しへ必死だ。

福岡ソフトバンクホークス



 9連勝もあり2年ぶりのリーグVへ勢いづくチームの中で、力を発揮できず苦しんでいるのが上林誠知だ。勝負の年と意気込んだ今季、キャンプ、開幕前とケガに悩まされ、4月17日には右手甲に死球。右手薬指の骨折で約1カ月の離脱を余儀なくされた。「前半戦は何もできなかった」と悔しさをにじませる上林。6月14日のDeNA戦(ヤフオクドーム)で復帰したものの、完全に治ってはいない右手をかばってなのか、まだまだ状態は上がらない。それでも7月8日の西武戦(東京ドーム)では必死のプレーで2ホーマーを含むプロ入り初となる4安打をマークするなど、懸命に何かをつかもうとしている。前半戦は落ちるところまで落ちた。「あとはもう上がっていくだけ」と前を向く背番号51は新たな自分を見つけ、後半戦へのチーム貢献を誓う。

オリックス・バファローズ



 今年でプロ8年目の安達了一。「九番・遊撃」で開幕を迎えるも、左太腿裏の肉離で4月4日に二軍落ち。その間、定位置を大城滉二に奪われ、一軍復帰した6月14日以降は三塁での出場が続いている。不慣れな位置とはいえ、ここまで2失策、守備率.905、バットも打率.256と湿りがち。右方向への軽打でチャンスメークすることもあるが、若いチームの中で31歳の中堅選手は、さらにナインを鼓舞したいところ。7月3日にFA権を取得したが、昨年オフに3年契約を結んでおり、残留は決定。最下位からの巻き返しへ。後半戦は存在感を示したい。

写真=BBM
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