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セ・リーグ6球団、タイトル候補者は?

 

ペナントレースは後半戦に突入し、今後は優勝争いが白熱していく。個人に目を移せばタイトル争いもヒートアップ。ここではセ・リーグ6球団のタイトル候補者をピックアップする。(記録は7月22日現在)。

読売ジャイアンツ



 山口俊が7月16日のヤクルト戦で6回2/3を7安打3失点の力投で、両リーグ一番乗りの10勝目を飾ったが、現時点でもセ・リーグではハーラーダービー単独トップ。自身2016年以来3年ぶりの2ケタ勝利に対して「そんなに意識はしてないですが、チームのために1勝でも多くできるよう頑張ります」とあくまでも“仕事”に徹する姿勢が良い。最多勝のタイトルは経験がないが、今季は援護点が期待できるだけに、初戴冠の期待も高まる。目下のライバルは9勝の中日柳裕也に、8勝のDeNA今永昇太、巨人・菅野智之。防御率2.14も現在リーグトップで、こちらは2位・今永に0.64ポイント差。さらに2位ではあるが、奪三振112は1位の今永と12個差で、投手三冠も射程圏内だ。

広島東洋カープ



 広島では鈴木誠也が最高出塁率の部門で.438とリーグトップ、打率で.313とリーグ2位につけている(1位は中日・高橋周平の.319)。一時は、ホームラン、打点も好位置につけ、三冠王も夢ではない勢いだったが、ここまでホームランは20本でトップの坂本勇人(巨人)と9本差、打点は57で同じく坂本勇と11点差と少し差がついてしまったため、あるとすれば最高出塁率や首位打者になるか。常に、チームの勝利を第一とし、個人タイトルには興味を示さない鈴木だけに、手にできるとしても「結果的にそうなりました」という形しかないが、首位打者のほうでは故障で戦列離脱中の高橋の打席数の問題も絡み、成り行きが注目される。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・山田哲人


 4度目のトリプルスリーを目指すヤクルトの山田哲人。ここまでリーグ3位の22本塁打、リーグトップタイの21盗塁と2部門で順調に数字を重ねている。そんな中、2015年以来2度目のタイトル獲得が期待されるのが最高出塁率。現在は同.422は広島の鈴木誠也に続く2位の好位置につけている。今季は三番からスタートしたが、坂口智隆の故障離脱などもあり、現在は一番に定着。チームで最も警戒される存在であり、四球数はリーグでダントツの80個だ。69得点も同トップと、リードオフマンの役割を果たしている。得意の夏場に調子を上げていけば、十分に射程圏内と言えそうだ。

横浜DeNAベイスターズ



 昨年初タイトルを手にした山崎康晃が今年も最多セーブのタイトルを争っている。今季は開幕直後こそ失点を重ねる場面もあったが、シーズンが進むにつれて安定感を増す。現在、36登板20セーブ(1勝1敗、防御率1.29)で、セ・リーグのセーブ数でトップにつけている。近年は夏場にパフォーマンスが落ち打ち込まれる傾向にあった。それだけに、例年以上のコンディショニングに意識を注ぐようだ。幸いにも後半戦に入り、チームの状態は悪くなく、セーブ機会は多く訪れそう。7月17日の広島戦(横浜)では史上最年少で150セーブを達成。2年連続タイトルへ“ハマの小さな大魔神”が躍動する。

阪神タイガース



 開幕スタメン入りを果たしたドラフト1位の近本光司。自慢の足を生かし一番打者として定着し、盗塁の数は現在リーグ3位の20盗塁。1位タイの中日・大島洋平とヤクルト・山田哲人が21個と「1個」差だ。一時期の打撃不振も、オールスター第2戦でサイクルヒットを放ち、その後も打撃好調で出塁する機会も多くなってきた。それだけに盗塁の機会も増えてきている。ただ、失敗が11と多く、そこが解消できれば目標である「新人王&盗塁王」も視野に入ってくる。「1年目だからこそ失敗してもいいので、常に盗塁を狙っていきたい」と積極的に次の塁を狙っていく。

中日ドラゴンズ


中日・大島洋平


 打率.319でリーグトップに立っている高橋周平には、首位打者の期待が懸かっていた。しかし、7月16日の阪神戦(ナゴヤドーム)で、一塁帰塁のためにヘッドスライディングした際に負傷し、右小指橈側側副靱帯断裂と診断された。実戦復帰までには早くても3週間かかる見込みで、規定打席到達も危うい状況だ。奇しくも、その高橋を追い上げようとしているのがチームメートの大島洋平で、打率.310でリーグ3位、さらには21盗塁もリーグトップタイと、2冠を狙える立場にいる。

写真=BBM
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