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意外に知られていない? 高橋由伸氏の高校時代

 

桐蔭学園高2年時の高橋由伸氏。1年夏、2年夏の2度、甲子園に出場している


 前巨人監督で、現役時は18年間にわたってその巨人を支えた高橋由伸氏の、高校生のころのことをご存じだろうか。東京六大学記録となる23本塁打を放つなど、華々しい活躍を見せた慶大時代、その後、逆指名1位で入団した巨人でのキャリアもあり、高橋氏自身も「メディアに対してあまり話す機会はなかったと思う」という高校時代も、注目に値するものだ。

 少年時代を地元・千葉で過ごした高橋氏は、中学時代はポニー・リーグで全国制覇も経験した速球派の投手。進学にあたっては県内外を問わず、強豪校から誘いがあった中、両親の強いすすめで選んだのが激戦区・神奈川にある桐蔭学園高だ。「ポニーで日本一になっているといっても、硬式ではほかにシニアもボーイズもある。同級生には日本代表に選ばれるような選手もいて、正直、ここでできるのかなと思った」と入学時は弱気だったものの、非凡な打撃センスを土屋恵三郎監督(現星槎国際湘南高監督)に買われ、入学早々に外野手として出場機会を得るようになる。

「特にピッチャーにこだわりがあったわけではないから。打つほうが投げるほうよりも早くそのレベルに追いつけた、ということだと思う。正直、試合に出られれば、ポジションはどこでもよかったし、そもそも好き嫌いではなくて、監督の指示にはすべて『はい』という時代だから(笑)」

 当時のチームには3年生に翌年慶大に進み、のちに西武でプレーする高木大成氏、2年生には法大からヤクルト入りする副島孔太氏がおり、「それまで桐蔭は守りの野球と言われていたみたいですが、僕のいたころはガンガン打つチーム」。のちにプロ入りする3人の左のスラッガーをそろえたチームは、神奈川をトントン拍子で勝ち上がる。1年夏(1991年)から甲子園に出場することになる高橋氏だが、聖地への道程について「初めての寮生活に一生懸命で、気付いたら甲子園にいた」と言うからすごい。

 ちなみに、2年夏も神奈川を圧倒的な力で制し、優勝候補の筆頭と評されて2度目の甲子園へ。1年時は3回戦(対鹿児島実高)で、2年時は開会式直後の開幕試合(対沖縄尚学高)で敗れているが(どちらもサヨナラ負け)、「2年までは神奈川の怖さを感じたことはなかった」と言う。

 現在発売中の週刊ベースボール8月5日号で、そんな高橋氏のインタビューを掲載。貴重な投手写真など、高校時代の懐かしい写真も満載です。高橋氏が高校時代の思い出を余すことなく語っているので、ぜひ。

文=坂本 匠 写真=BBM
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