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球界デキゴトロジー/7月27日

32安打、26得点……恐るべきダイエー打線(2003年7月27日)

 

ゲーム終了後の福岡ドームのスコアボード


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2003年7月27日だ。

 1回裏、先頭の村松有人が先発・吉井理人の投球を右前にたたいたとき、この日のオリックス戦(福岡ドーム)がこんな試合になるとはだれも予想できなかっただろう。続く川崎宗則がバントで送ると、井口資仁の二塁打で先制点。そこから松中信彦が中前打、城島健司が左前打と一気にたたみかけ、バルデスの四球をはさんでズレータからさらに5連打(三塁打1、二塁打2を含む)。井口四球のあと、松中がレフト線へ2点二塁打(ここまで10打数連続安打のプロ野球タイ記録)。初回にいきなり10安打11点の猛攻だった。

 しかし、これはホンの手始めだった。3回裏には城島の20号3ラン。4回裏にも城島の連続21号3ランなど4安打で5点。5回裏には8安打を集めて6点。ここまで25得点は85年の南海(対近鉄)に並ぶパ・リーグタイ記録。さらに28安打は97年に西武(対ダイエー)がつくったプロ野球最多の29安打にあと1本と迫る数字。まだ5回、記録更新は間違いないところ。そして、そうなった。

 6回裏、城島が三遊間を破って29安打のタイ記録。二死後、柴原洋が中前打して30安打目、一気にプロ野球1試合最多安打が樹立。同じ回、併殺打に失策がからむ間に田口昌徳がホームを駆け抜けて26点目が入り、パ・リーグ新記録が達成された。

 4時間ちょうどの試合が終わって残された数字は26対7でダイエーの爆勝。ダイエーの打点は24(パ新記録)。安打は32、猛打賞の打者が6人。城島の1試合6安打はパタイ記録。チーム打率.582はプロ野球最高記録。オリックスも13安打を放ち、ダイエーの32安打と合わせた45安打は、これまたプロ野球記録となった。
 
写真=BBM
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