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球界デキゴトロジー/7月30日

福留孝介が記録ずくめのサイクル安打(2016年7月30日)

 

6回に二塁打を放ちサイクル安打を達成、花束を受け取り、ファンの声援に応える福留


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2016年7月30日だ。

 打球は浜風に乗り、グングンと伸びて中日左翼手・工藤隆人の頭をライナーで越えていった。打った阪神福留孝介はゆっくりとスタンディングで二塁に到達。この瞬間、史上69度目(64人目)、福留自身、2003年年6月8日の広島戦(ナゴヤドーム)以来2度目のサイクル安打を達成した。

「捕られるかなと思ったけど、抜けてくれてよかったです。(追い)風にも助けられた。何かのご褒美。たまにはあるんだな」と試合後に喜びを語った。

 この日の中日戦(甲子園)。2回に先頭打者で打席に入った福留は、いきなり逆風を突き右翼席へライナーで運ぶソロ本塁打を放った。4回にはセンターへ弾き返す単打。5回は右中間へ適時三塁打を放ち、サイクル安打に王手を掛けた。

 そして迎えた第4打席。6回二死満塁で打席に立つと「追加点のことしか考えていなかった」と冷静沈着な福留が山井大介の114キロのカーブをとらえた打球は、適時二塁打となった。二塁上に到達すると甲子園に詰めかけた4万6803人の大観衆から大きな祝福の声援が飛んだ。

「この年でできるとは思ってもみなかったですね。記録を作るためにやっているわけではないので」と福留自身もビックリ、39歳3カ月での達成は、史上最年長記録となった。しかも複数回の記録達成は史上4人目(2球団での達成は史上初)。記録ずくめのサイクル安打となった。

写真=BBM
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