プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は2002年8月14日だ。
とにかくバッティングの好きな投手で、投げたいより打ちたくて交代に文句を言ったことがあるほどだ。横浜戦(札幌ドーム)で9勝目を挙げた
阪神・
ムーア。打っても3安打をマークし、通算50打数15安打で、打率を3割に乗せた。
傑作だったのは4対1で迎えた9回表。一死後、代打が送られるかと思いきや、そのまま打席に。ムーアは期待に応え、
細見和史から中前打を放った。そして、ここであらためて代走・
梶原康司が送られた。
「バテたと言ってきたから、打席だけ立てと言ったんや」と
星野仙一監督。「よく打つことはチームを助けることだ」とご機嫌のムーア。
4月6日の
ヤクルト戦でも4打数3安打しており、シーズン2度目の猛打賞。投手で年間2度は、1985年の
川口和久(
広島)以来で、17年ぶりのことだった。
写真=BBM