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今シーズン早くも30敗超え……相変わらずロードに弱い中日の謎

 

中日は好調のシーズンでもなぜかロードで弱い


与田剛監督になってもビジターでの分の悪さは変わらない中日


一時は首位も狙える位置にいたものの、気が付けばおなじみといえるBクラスに沈んでいる中日。かつてはAクラスの常連だったが、2013年シーズン以降はBクラスから抜け出せない状況が続いている。中日がBクラスに沈んでいる大きな原因の一つが「ロードでの弱さ」だ。

 8月12日現在、今シーズンの中日はホームでは27勝22敗1分けと勝ち越しているが、ロードの成績は21勝35敗と大きく負け越し。35敗はセ・パ両リーグあわせて最多だ。そのために5位に沈んでいるのだ。

 もちろん相手の本拠地での試合は難しいもので、ロードで勝ち越すことはそう簡単ではない。しかし、中日のロードでの弱さはリーグ屈指のものなのだ。以下に、連覇を果たした2010年、2011年シーズンを含む過去10年間の「中日のロードでの成績」をまとめてみた。

2009年 2位 ロード成績39勝33敗(勝率.542)
2010年 優勝 ロード成績26勝44敗2分(勝率.371)
2011年 優勝 ロード成績31勝37敗4分(勝率.456)
2012年 2位 ロード成績31勝33敗8分(勝率.484)
2013年 4位 ロード成績35勝35敗2分(勝率.500)
2014年 4位 ロード成績32勝38敗2分(勝率.457)
2015年 5位 ロード成績24勝46敗1分(勝率.343)
2016年 6位 ロード成績26勝46敗(勝率.361)
2017年 5位 ロード成績22勝47敗2分(勝率.319)
2018年 4位 ロード成績27勝45敗(ロード勝率.375)

 特に、ここ4年のロードでの負けっぷりがひどい。2015年と2018年はリーグ最多、2016年と2017年はリーグで2番目に多いロードでの負け数となっている。中でも2015年、2017年、2018年はホームで勝ち越しているだけに、ロードでもう少し頑張っていれば、Aクラス入りできたかもしれない。また、優勝した2010年でさえ、リーグで2番目に多い44敗を喫しているのも驚きだ。ここまでくると、中日がロードに弱いのはもはや伝統といえるだろう。

 そのためか、「中日は天候に左右される屋外の試合に弱い」なんて話もある。確かに中日を除くセ・リーグのチームは、巨人以外は屋外球場を本拠地とするチーム。ロード試合でこれだけ負けているのを見るとそう考えてもおかしくはない。実際、2018年は屋外球場の試合で8連敗するなど、屋外での弱さが目立った。中日はホームでは強いが、ホームのナゴヤドームが屋内球場というのも、この説の裏付けになりそうだ。

 とはいえ、Aクラス入りを目指すのならば、ホーム、ロード問わず勝ち切る強さが必要。今シーズンはすでに35敗しているが、ロードでの黒星を最小限にとどめることができれば、上の順位も見えてくるはず。混戦のリーグ状況を考えると、もしかしたら上位争いに食い込める可能性も出てくるだろう。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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