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U-18W杯戦記

[U-18W杯戦記]高校日本代表は、どのような環境で生活しているのか?

 

U-18W杯で世界と戦う日本代表。現地で取材を行う記者が、その目で見て、肌で感じた熱戦の舞台裏を写真とともにお届けする。

限られた環境でオンとオフの切り替え


約2キロの砂浜が続く。海雲台(ヘウンデ)ビーチは、ハワイ・ワイキキを思わせるような光景が広がる


 U-18ワールドカップ(韓国・機張)に出場している高校日本代表は、どんな環境で生活しているのだろうか。

 初の「世界一」を目指す戦いに挑んでいる高校球児は韓国滞在中、宿舎ホテルと球場の往復である。遊びに来たのではない。とはいえ、リラックスする時間も必要だ。チーム関係者によると、限られた環境でオンとオフの切り替えができているという。

 原則、外出禁止。日韓関係の悪化が取りざたとされている昨今だが、今大会に限ったことではない。最近の国際大会の開催地である台湾、カナダ、昨年の宮崎においても、チームを取り仕切る日本高野連は同様の形を取ってきた。大会の休養日(9月4日)には恒例の決起集会が行われた。毎回、メニューは焼き肉と決まっている。今回は“本場の味”ということで、20人の選手たちも韓国文化を堪能できたようだ。

ビーチの周辺にはホテルが立ち並び、新たな超高層の建築物(写真)も建設中だ


 さて、海雲台(ヘウンデ)にある宿舎周辺はハワイ・ワイキキを思わせるリゾート地である。海雲台ビーチ沿いにはホテルが立ち並び、新たな超高層建築物も建設中だった。

路地に入ると屋台が並ぶ。昼夜を問わず営業し、にぎやかである


 浜辺では若いカップルが遊泳。まさに楽園だ。大通りには飲食店も充実しており、すでに1週間滞在しているある報道関係者に聞いても、食事面は事欠かないという。地元・韓国の人たちも日本語と英語を交えながら、親切な対応が目立った。

 選手宿舎からも1分でビーチへ行けるが、娯楽とは無縁。繰り返しになるが、世界の頂点をつかむためにやってきたのである。

大通り沿いには飲食店が充実も、選手たちは外出禁止。今大会に限ったことではなく、国内外において、毎回の決まりである


 チーム結成から2週間。家族のような絆が芽生えているが、そこに馴れ合いがあってはならない。チャイニーズ・タイペイとのオープニングラウンドで敗退後には、緊急ミーティングが開かれた。全国15万人の高校球児の代表として日の丸を背負う自覚を再度、確認し合った。もう、迷うことはない。侍ジャパンの永遠のテーマであり、不変の「結束力」で残り試合に全力を注いでいく。

文=岡本朋祐 写真=BBM
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