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セ・リーグ6球団 チームの勝ち頭は?

 

今季、チームで最も勝利を挙げた投手は誰か? セ6球団の“チーム最多勝投手”をまとめる(記録は9月16日現在)。

読売ジャイアンツ



 9月16日を終えた時点でセ・リーグのハーラーダービートップを走る14勝。山口俊にとっては、DeNA時代の2016年の11勝が最多だから、キャリアハイを大きく更新したことになる。今季はエース・菅野智之が腰痛やコンディション不良によって途中離脱がある中、先発陣の柱としてローテーションを守り(一時離脱あり)、一人で貯金10を作ったのは立派。FAで加入しながら、過去2年は合わせて10勝に終わっており、ようやくFA戦士への期待に応えた。あと2試合程度の先発が見込まれているが、勝利数とともに奪三振のタイトルも古巣・DeNAの後輩である今永昇太と争う。最後まで注目だ。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・今永昇太


 昨年の不調から完全復活を果たした今永昇太が13勝でチームトップを走る。初の開幕投手を務めた試合、マウンドに上がる前にバッテリーを組む伊藤光から「1球目から圧倒しよう!」と声をかけられた。その言葉に応える形でシーズンを通して先発ローテを守り続け、相手打線を圧倒してきた。23試合に投げて13勝6敗、防御率2.39。9月15日時点で、勝利数と奪三振は巨人・山口俊にわずかに及ばないが、防御率はリーグトップ。9月10日、巨人との首位対決では7回2失点で無念の黒星を喫するも、残り試合の登板次第では最多勝利と最多奪三振のタイトルも十分に手が届く。そして、その先には沢村賞の栄冠も見えてくるはずだ。

広島東洋カープ


写真は広島・ジョンソン


 9月16日現在、広島では大瀬良大地とジョンソンの左右の両輪が11勝でチーム最多勝に並んでいる。右のエースの大瀬良大地は、今季も先発ローテーションの中心として回り、8月16日のDeNA戦(横浜)で10勝目を挙げたが、以降はやや安定感を欠き、1勝を上積みしたのみ。一時小さくしていた2段モーションを昨年に近い形にしたり、試行錯誤を続けているが、CSまでに復調できるか。逆に左腕エースのジョンソンは、開幕当初は不調も、5月から調子を上げると、7月24日の中日戦(マツダ広島)では1安打完封。後半戦に入っても8月27日から3連勝、終盤は中4日での先発もいとわず、最も安定した存在として、先発ローテーションを支えている。

阪神タイガース



 今季、2ケタ勝利をいまだに誰も達成していない阪神の先発陣。その中で1年間先発ローテを守り続けている西勇輝と青柳晃洋が8勝でチーム最多勝となっている。青柳はここまで8勝9敗と1つの負け越しとなっているが、9月13日の中日戦(ナゴヤドーム)で7回5安打1失点で勝利を手にした西が、8勝8敗とタイに戻した。8月24日のヤクルト戦(神宮)から4試合に登板し3勝と終盤戦でその実力を発揮しており、残り2試合と思われる先発登板で2ケタ勝利を狙っていく。移籍1年目の今季は、若手に自分の経験を惜しみなく伝え、そして投球で結果を出し信頼を得た。先日、虎のエース、メッセンジャーが引退を表明しただけに、虎の先発陣をけん引していく立場になっている。

中日ドラゴンズ


中日・柳裕也


 チーム最多は3年目・柳裕也の10勝だ。昨季までの2年間で通算3勝。同期で同級生の京田陽太はルーキーイヤーの2017年に新人王、笠原祥太郎は今年の開幕投手を務めるなど、ドラフト1位にもかかわらず遅れをとっていた。だが、オフに直球を磨いて開幕から先発ローテーションに食い込むと、ここまでローテを守り続けている。5月25日のヤクルト戦(神宮)からは5連勝など、故障者の多かった投手陣を支えた。自身初の規定投球回数にも乗せ、8月末には結婚。今季、チームでは清水達也山本拓実ら若手投手が台頭しつつあるが、その中心的存在は、上昇気流に乗るこの右腕だ。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・石川雅規


 チームが最下位に低迷する最大の要因は先発陣の弱さにあるが、その中で奮闘を続けるのが39歳のベテラン左腕、石川雅規だ。7勝はチームトップで、貯金も1つ作っている。8月14日のDeNA戦(神宮)では8回一死までノーヒットノーランを続ける快投を見せた。9月6日の巨人戦(神宮)で7勝目をマークするとともに、これが節目の通算170勝目に。さらに球団史上3人目の巨人戦30勝となった。それでも「一つひとつ積み重ねて200勝に近づきたい」と、まだまだ高みを見据えている。

写真=BBM
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