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CSのカギ握る大黒柱・山口俊&若き2人の第2先発

 

勝利数、奪三振、勝率のタイトルを獲得した巨人山口俊


 間もなくクライマックス・シリーズ(CS)が開幕する。セ・リーグ優勝の巨人はリーグ最終戦を終えて2日間のオフを挟み、10月1日から練習を再開。「みんなの力をもうひとつ見極める。戦力である人たちを呼んだ」(原辰徳監督)と最終戦まで一軍登録されていた27人に、9人を加えた36人で練習を行い、9日からのファイナルステージに向けた戦力の見極めを行っている。

 ポストシーズンの注目ポイントは投手起用ではないか。腰痛で離脱中の菅野智之は二軍で調整を一任されており、本人も「復帰は打者と100パーセントで向かい合えるようになってから」とペナントレース中の失敗を繰り返さない考えを明かしている。すでにブルペン投球を再開しているが、CS中に復帰がかなうかは分からない。

 そんな状況でペナントレース同様に先発投手陣を引っ張るのが、勝利数、奪三振、勝率の3つの投手タイトルを獲得した山口俊だ。すでにCSファイナルステージの初戦先発が内定。ペナントレース同様に「チームの勝利につながる投球をする」姿勢を崩さない。

 2戦目以降は今季8勝を挙げた桜井俊貴C.C.メルセデスに、5勝の新人左腕・高橋優貴が中心に。ただ、今季の先発陣は菅野が3完投(1完封)を記録した以外に山口を含めて完投した投手はおらず(それでも山口は26試合で18QSと試合を作っている)、一戦必勝のCSでは、いわゆる第2先発を置く構え。

 候補は優勝を決めた9月21日のDeNA戦(横浜)で先発した戸郷翔征楽天からシーズン途中にトレードで加入した古川侑利のイキのいい若き右腕。どちらもファームでは先発調整を行ってきたが、優勝後、戸郷は27日のDeNA戦(東京ドーム)で中継ぎ登板してプロ初勝利を挙げ、古川は23日のヤクルト戦(神宮)で3イニングのロングリリーフで移籍後初勝利を挙げて評価を高めた。

 宮本和知投手総合コーチも「(2人は)2戦目から2番手に控える形になるかな。ロングリリーフ。俊のときはちょっと(出番は)少なくなると思うけど、桜井、優貴、CCになると2番手、ロングが必要なのかなと思う」とプランを明かしている。

 一戦必勝の短期決戦、指揮官も総力戦を認めるが、ベンチワークにも注目したい。

文=坂本 匠 写真=BBM
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