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巨人と西武は日本シリーズ進出に黄信号? CSに進出した各チームのCS過去成績まとめ

 

 10月5日から日本シリーズ進出を争うクライマックスシリーズ(CS)がスタート。セ・リーグは巨人DeNA阪神、パ・リーグは西武ソフトバンク楽天が日本シリーズを懸けて戦うことになる。そこで今回は、これらのCS進出チームの「CSの過去成績」を紹介する。

出場回数は少ないもののCSで圧倒的成績を残すDeNA


巨人を優勝に導き、CSファイナルステージに挑む原監督


 まずはセ・リーグから。巨人、DeNA、阪神のCSの総成績をまとめてみた。

●巨人
・CS出場回数:11回(1位6回、2位2回、3位3回)
・ファーストステージ出場回数:5回(突破3回:60.0パーセント)
・ファイナルステージ出場回数:9回(突破4回:44.4パーセント)
・総成績:48試合21勝26敗1分 勝率.447
・対DeNA:3試合1勝2敗
・対阪神:9試合4勝5敗

●DeNA
・CS出場回数:2回(1位0回、2位0回、3位2回)
・ファーストステージ出場回数:2回(突破2回:100.0パーセント)
・ファイナルステージ出場回数:2回(突破1回:50.0パーセント)
・総成績:15試合9勝6敗0分 勝率.600
・対巨人:3試合2勝1敗
・対阪神:3試合2勝1敗

●阪神
・CS出場回数:7回(1位0回、2位5回、3位2回)
・ファーストステージ出場回数:7回(突破1回:14.3パーセント)
・ファイナルステージ出場回数:1回(突破1回:100.0パーセント)
・総成績:21試合8勝12敗1分 勝率.400
・対巨人:9試合5勝4敗
・対DeNA:3試合1勝2敗

 2007年から10年連続でCSに進むなど、巨人は過去11回出場。ただし、ファイナルステージを勝ち上がって日本シリーズに進んだのは4回と、悔し涙を流した年のほうが多い。勝率も.447とCSでの勝負弱さが目立つ。ファーストステージを戦うDeNAと阪神の両方に負け越しており、1勝のアドバンテージがあるものの、油断は禁物だ。

 DeNAは過去2回しかCSに出場していないが、勝率は.600とここ一番での戦いに強い。ファーストステージ突破率は圧巻の100パーセント。今年戦うことになる阪神や、ファイナルステージで待つ巨人相手にも勝ち越している。レギュラーシーズンでは両チームに負け越しているが、CSでの相性はいいようだ。

 終盤に怒濤の6連勝でCSに滑り込んだ阪神は過去7度出場。ただ、ファーストステージは7回中1度しか突破できていない。唯一ファイナルに進んだ2014年は見事に日本シリーズ出場を勝ち取っているだけに、最初の関門を突破できるかどうかがカギとなる。今回の相手は2017年に敗れているDeNAだが、連勝でモチベーションも高まっている今ならいい試合ができるのではないだろうか。

CSでの成績が芳しくない西武……


連覇を果たし、昨年に引き続いてCSファイナルステージを戦う西武・辻監督


 続いてパ・リーグのCSに進んだ西武、ソフトバンク、楽天のCSでの成績をまとめてみた。

●西武
・CS出場回数:7回(1位2回、2位4回、3位1回)
・ファーストステージ出場回数:5回(突破1回:20.0パーセント)
・ファイナルステージ出場回数:3回(突破1回:33.3パーセント)
・総成績:26試合9勝17敗0分 勝率.346
・対ソフトバンク:11試合2勝9敗
・対楽天:3試合1勝2敗

●ソフトバンク
・CS出場回数:10回(1位5回、2位2回、3位3回)
・ファーストステージ出場回数:5回(突破3回:60.0パーセント)
・ファイナルステージ出場回数:8回(突破5回:62.5パーセント)
・総成績:49試合27勝22敗0分 勝率.551
・対西武:11試合9勝2敗
・対楽天:7試合3勝4敗

●楽天
・CS出場回数:3回(1位1回、2位1回、3位1回)
・1stステージ出場回数:2回(突破2回:100.0パーセント)
・ファイナルステージ出場回数:3回(突破1回:33.3パーセント)
・総成績:18試合10勝8敗0分 勝率.555
・対西武:3試合2勝1敗
・対ソフトバンク:7試合4勝3敗

 西武はCSが始まった2007年以降7度出場しているが、最終的に日本シリーズまで進んだのは1度だけ。厳しい戦いを強いられている。特にソフトバンクとの相性は2勝9敗と悪い。昨年も2位のソフトバンクに敗れており、最後の最後の詰めが甘いようだ。

 過去10年で5度の日本一に輝いているソフトバンクはCSでも強く、ファーストステージからの出場でも5回中3度と6割の確率でファイナルステージに進んでいる。さらにファイナルステージの突破率は62.5パーセントと勝負強さが目立つ。

 楽天は3回の出場ながらファーストステージ突破率は100パーセントと、ファイナルステージまで勝ち進む確率は高い。総成績は10勝8敗で勝率.555はソフトバンク以上。今回ファーストステージで戦うソフトバンク相手には4勝3敗と通算成績では勝ち越しており、3位からの日本シリーズ進出の可能性は十分にある。

 CSに進んだ6チームの「CSでの成績」をまとめてみたが、両リーグともにファイナルステージで待ち構えるチームのCSの成績が芳しくない。特に西武は通算勝率が.346と低く、ソフトバンクと楽天との相性も悪いため、今回も厳しい戦いになるだろう。

 一方の巨人も勝率は5割を切っており、西武と同じく2位、3位チームとのCSでの対戦成績は負け越している。過去成績を見る限りでは、両方ともリーグ優勝チームを倒して日本シリーズに進む「下克上」のチャンスだといえる。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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