週刊ベースボールONLINE

ドラフト予想史

中田翔、佐藤由規、唐川侑己の“BIG3”に指名が集中と予想/平成ドラフト予想史【平成19年】

 

高校“BIG3”に指名が集中


中田には1巡目で4球団が競合し、日本ハムがクジを引き当てた


 平成19年、2007年のドラフトでは、平成5年、1993年に導入され、“自由獲得枠”“希望枠”などと名称を変えながらも続いてきた大学生、社会人の“逆指名”が制度として廃止され、高校生と同様に1巡目は入札、重複すれば抽選が行われることになった。

 高校生と大学生、社会人の分離開催は同様だったが、制度としては前年までと変わっていない高校生ドラフトでも、3月に西武がアマチュア選手に金銭授受を行っていたことが発覚したことで、西武は高校生1巡目から3巡目までの指名権が剥奪され、4巡目の指名から参加する異例のドラフトだった。

 週刊ベースボールでも、西武を除く11球団で指名の予想を展開することになった。高校生で“BIG3”と言われていたのが、大阪桐蔭高の中田翔、仙台育英高の佐藤由規、成田高の唐川侑己。この3人に続くのが熊本工高の藤村大介だったが、週刊ベースボールの予想は、中田に5球団、佐藤と唐川に3球団ずつが競合。つまり、1位指名は“BIG3”に集中するとしていた。

 結果、どの球団が誰を指名するか、そして競合する球団の数こそ外したものの、3人に集中することは的中。高校生で1巡目の指名を回避すれば大学生、社会人の2巡目でも指名できるシステムなのだが、そんな球団は皆無で、11球団すべてが1位の抽選に参加する混戦となる。

【2007年・高校生12球団ドラフト1巡目】
広島     唐川侑己→安部友裕
オリックス  中田翔→丹羽将弥
ヤクルト   佐藤由規
楽天     佐藤由規→寺田龍平
横浜     佐藤由規→高濱卓也田中健二朗
西武     (指名権なし)
阪神     中田翔→高濱卓也
ロッテ    唐川侑己
中日     佐藤由規→岩嵜翔赤坂和幸
ソフトバンク 中田翔→岩嵜翔
巨人     佐藤由規→藤村大介
日本ハム   中田翔
(→は外れ1巡目)

 外れ1位でも、横浜高の高濱卓也と市船橋高の岩嵜翔に2球団ずつが競合。蚊帳の外だった西武は、中田の交渉権を獲得した上、7巡目まで最多の6選手を指名した日本ハムに続く4選手を指名している。

大学生も1位は“BIG3”のみ


 大学生、社会人のドラフトでも混戦は必至だった。大学生の“BIG3”は慶大の加藤幹典、東洋大の大場翔太、愛知工大の長谷部康平ら3投手で、週刊ベースボールでは、加藤2球団、大場6球団、長谷部4球団と、高校生ドラフトと同様に、この“BIG3”に1位の指名が集中すると予想。そして、その結果も高校生ドラフトと同様、どの球団が誰を指名するかなどは外したが、指名の集中は的中する。

“一本釣り”に成功したのは加藤を指名したヤクルトのみ。大場に6球団、長谷部に予想を上回る5球団が競合し、それぞれの外れ1位でも日大の篠田純平、トヨタ自動車の服部泰卓に3球団ずつが競合した。

【2007年・大学生&社会人12球団ドラフト1巡目】
オリックス  大場翔太→篠田純平→小林賢司
ヤクルト   加藤幹典
西武     長谷部康平→服部泰卓→平野将光
広島     長谷部康平→篠田純平
楽天     長谷部康平
横浜     大場翔太→小林太志
ソフトバンク 大場翔太
阪神     大場翔太→白仁田寛和
ロッテ    長谷部康平→服部泰卓
中日     長谷部康平→山内壮馬
日本ハム   大場翔太→服部泰卓→多田野数人
巨人     大場翔太→篠田純平→村田透
(→は外れ1巡目)

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング