週刊ベースボールONLINE

ドラフト予想史

清宮幸太郎へ9球団が1位指名と予想/平成ドラフト予想史【平成29年】

 

予想は清宮&田嶋ドラフト


結局は清宮は7球団が競合して日本ハムが当たりクジを引いた


 投手が注目されることが多いドラフトだが、この平成29年、2017年のドラフトで話題を集めた“高校BIG3”は、いずれも野手で、3人で高校220本塁打という強打者だった。筆頭は内野手で早実高の清宮幸太郎。夏の甲子園には届かなかったが、高校通算111本塁打を放った超高校級スラッガーだ。続く同65本塁打を放ったのが、同じく内野手で履正社高の安田尚憲。そして同44本塁打という打てる捕手が広陵高の中村奨成だった。

 大学生、社会人でも、外野手で慶大の岩見雅紀も秋にリーグ記録を更新する5試合連続本塁打を放ったばかりのパワーヒッター。対照的に、日立製作所の内野手で、広島田中広輔を兄に持つ田中俊太は堅守巧打で抜群のセンスを誇る。一方、“社会人BIG2”は左腕でJR東日本の田嶋大樹、右腕でヤマハの鈴木博志と、ともに投手。大学生の投手では左腕で立命大の東克樹に加え、同じく左腕で、東大で“赤門史上最高投手”と言われる宮台康平が注目を集めていた。

 粒ぞろいというだけではなく、個性もあふれるドラフト候補選手たち。抽選を外しても有力選手を獲得できる可能性も高いだけに混戦は必至だったが、週刊ベースボールでも果敢に予想が展開された。ロッテヤクルト、日本ハム、中日巨人楽天DeNA阪神ソフトバンクと、歴代最多となる9球団が清宮に競合、残る3球団の1位は、すべて田嶋と予想。多彩な候補が並びながらも1位に挙がったのは2人のみという予想となった。

【2017年・12球団ドラフト1位】
ロッテ    清宮幸太郎→安田尚憲
ヤクルト   清宮幸太郎→村上宗隆
日本ハム   清宮幸太郎
中日     中村奨成→鈴木博志
オリックス  田嶋大樹
巨人     清宮幸太郎→村上宗隆→鍬原拓也
楽天     清宮幸太郎→村上宗隆→近藤弘樹
DeNA     東克樹
西武     田嶋大樹→齊藤大将
阪神     清宮幸太郎→安田尚憲→馬場皐輔
ソフトバンク 清宮幸太郎→安田尚憲→馬場皐輔→吉住晴斗
広島     中村奨成

外れ1位でも2人に3球団が競合


 さすがに清宮に9球団は競合せず。それでも7球団が競合して、過去にも中田翔斎藤佑樹を抽選で引き当ててきた日本ハムが交渉権の獲得に成功した。田嶋に競合したのも2球団にとどまり、オリックスが交渉権。田嶋と予想されていた広島は地元の中村を指名したが、ここで清宮と予想されていた中日と競合。高校生の捕手としては史上初の強豪だったが、“相思相愛”の広島が交渉権を獲得した。

 唯一、“一本釣り”に成功したのは東を指名したDeNAのみ。清宮と田嶋の2人だけに指名が集中することはなかったものの、11球団が抽選に参加する結果となった。外れ1位でも安田、捕手で九州学院高の村上宗隆に、それぞれ3球団ずつが競合。安田の外れ外れ1位でも右腕で仙台大の馬場皐輔に阪神、ソフトバンクの2球団が競合した。

 グラウンドでは黄金時代を謳歌し、2年連続でドラフトの抽選でも勝者となっていたソフトバンクだったが、このドラフトでは3連敗。なお、東大の宮台は清宮の獲得に成功した日本ハムが最後の7位で指名している。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング