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2019ドラフト

2019ドラフト1位の3つの見どころとは?

 

大船渡高の163キロ右腕・佐々木朗希には、12球団同時入札の1位で、過去最多の「9球団」が重複するともウワサされてきた。果たしてどうなるか……


 いよいよ10月17日はドラフト会議である。17時から東京都内のホテルで開催されるが、最注目は「ドラフト1位」。ここではその見どころ3つを探っていきたい。

 最大の注目は163キロ右腕。佐々木朗希(大船渡高)に、12球団同時による第1回1巡目入札(1位)で何球団が競合するか、だ。

 過去最多は1989年の野茂英雄(新日鉄堺→近鉄)、90年の小池秀郎(亜大→ロッテ拒否→松下電器)の8球団。高校生では95年の福留孝介(PL学園→近鉄拒否→日本生命)、2017年の清宮幸太郎(早実→日本ハム)の7球団である。春先、あるベテランスカウトはこう見解を示した。

「ヨーイドン、です。12球団で一斉に佐々木君を1位で入札抽選し、11球団で第2回入札を再開すれば良いんです」

 それだけの逸材である「令和の怪物」。ドラフト前日までに、日本ハム、ロッテ、西武が佐々木の1位指名を公言している。なお、奥川恭伸(星稜高)にはヤクルト森下暢仁(明大)には広島石川昂弥(東邦高)には中日が1位指名を公言。一時は佐々木に対し過去最多の「9球団」と報じられた時期もあったが、最終的にいくつになるのか、興味は尽きない。

 2つ目は「単独指名」である。つまり、第1回入札での予定されている佐々木、奥川、森下、石川の重複を回避するという選択肢である。先述のように、6球団が前日までに1位指名選手を公表しており、補強方針を明らかにしていない6球団の出方に注目が集まる。第1回の抽選で外し、第2回でも外すという最悪のケースも見据えないといけない。こうしたリスクを避ける意味でも「単独指名」を狙う選択肢もあるのだ。

 昨年は根尾昂(大阪桐蔭高→中日)と小園海斗(報徳学園高→広島)に4球団、藤原恭大(大阪桐蔭高→ロッテ)に3球団が集中。唯一、西武が独自路線で松本航(日体大)を一本釣りに成功した。

 そこで、今年の単独指名候補を挙げると2人。JFE西日本の151キロ左腕・河野竜生、創志学園高の154キロ右腕・西純矢だ。

 河野は「完成度」において今ドラフトでも群を抜いており、明大・森下と並ぶ「即戦力」の評価。西は大学、社会人かで迷った末にプロ志望届を提出した。9月のU-18W(韓国)では8試合中4試合に登板し、野手としても4試合で打率.500、2本塁打、9打点とタフな部分を披露。あるスカウトは、一軍で活躍する大前提として「プロの練習についていけるだけの体力がある」と太鼓判を押す。

 最後に3つめの見どころ。第2回入札、第3回入札以降のすなわち「外れ1位」「外れ外れ1位」での指名候補である。

 外れ1位で人気が集まりそうなのが宮川哲(東芝)と立野和明(東海理化)の社会人右腕2人。また、捕手補強を考えている球団は海野隆司(東海大)、将来の遊撃手を獲得したいチームは森敬斗(桐蔭学園高)、素材型の高校生投手では及川雅貴(横浜高)、宮城大弥(興南高)と2人左腕らが浮上してくる。

 ドラフト1位によって、その年の「明暗が分かれる」とも言われており、本日の17時からは目が離せない。

写真=BBM
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