10月25日から11月4日まで京セラドームで開催される第45回社会人野球日本選手権。週刊ベースボールONLINEでは、同大会にまつわるさまざまな情報や知られざる秘話を『JABA公式サポーター』が日替わりで発信していきます。本日は豊島わかなさんです。 応援合戦が魅力
社会人野球の大きな大会といえば、各チームの応援合戦が魅力のひとつです。私たち公式サポーターのコラムでも、何度も応援について触れていますが、今回の大会でもスタンドに集まった、たくさんの観客を応援団が先導していました。
大学生や地域のチアリーダーに協力をしてもらい盛り上げているチームもありますが、多くの企業が自社の社員が有志で集まり、試合を明るくしています。
今年の日本選手権では、Honda鈴鹿、日本生命、JX-ENEOSの応援団・チアリーダーをご紹介します。
Honda鈴鹿のチア
最初にお話をうかがったのは、Honda鈴鹿でチアリーダーを務めている濱田七海さん。普段は三重県鈴鹿市にあるHondaの工場で現場事務として庶務担当しているそうです。チア歴5年の濱田さんは2年前にチームマスコットを務め、今も野球部を盛り上げるためにステージの中央に立ち、エールを送っています。
「19〜25歳のメンバーで構成しています。Honda鈴鹿といえば攻撃時の観客を巻き込んだ応援が特徴です。特におすすめは『全開ホンダ』という曲で、ぜひうちわを持って通路で踊ってほしいです!」
Honda鈴鹿チアのおそろいのリボン
チアリーダーの皆さんの頭には、応援団長の三好沙織さんのお祖母様が手作りされたというおそろいのリボンがついていました。
「Honda鈴鹿野球部のユニフォームと同じ、赤、青、白を使ったデザインにしてもらいました」
と話す三好さんはどこか誇らしげでした。
日本生命応援団の団長は、2年前に人事部から選任された得田竜範さんが務めています。
「普段は保険料グループの課長をしています。日生の応援団は社内でも注目度の高い存在です。そのため応援団に所属もしていなかった自分が選ばれたときはびっくりしました」
日本生命の応援風景
この日、得田さんの所属する保険料グループは、同じ部署に所属しながら野球部員としてプレーをしている清水翔太投手(中京大)を応援する横断幕を用意していました。
「これはウチの部署に所属している女性社員が自発的に提案をしてくれて実現したものです。部署には300人いるのですが、全員が寄せ書きを書いてくれました。こうやって会社を挙げて、みんなで野球部を盛り上げています」
清水翔太を応援する横断幕
野球部も応援団を頼りにしているという声をよく聞くそうで、得田さんは
「強い結束力を感じています。もっとスタンドが赤く染まるように、これからも応援団をとりまとめていきたいと思います」
と思いを聞かせてくれました。
JX-ENEOS応援団
普段は飛行機のジェット燃料のオペレーションをしている、JX-ENEOSチアリーダーの菊地麻子さんは、
「私の入社時は新入社員が応援団に所属するのが必須でした。その後10年ほど応援団から離れて、一観客としてスタンドから応援をしていましたが昨年に復帰しました。エネオスは愛社精神の強い社員が多く、応援団だから盛り上がろうというよりは、会社を挙げてみんなで盛り上げています」
しばらく勝利に恵まれていないJX-ENEOSですが、同社の応援の基本である「思いをひとつに」という気持ちを大事にして野球部も応援団も活動をしています。
その気持ちが届いたのか、10月27日の西部ガスとの試合は2対1で見事勝利。次戦では「チアとしては一体感を見てほしい。ブラスバンドの迫力も感じてほしいです」と菊地さんの笑顔ははずんでいました。
まだまだ1回戦が続く日本選手権大会。試合ももちろん面白いですが、ぜひ応援にも注目してくださいね。
公式サポーター日本野球連盟YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC26D0n0-QuxyIghG0WqbN0A
PROFILE
左から豊島わかなさん、田中優美さん、若菜奈津美さん/写真=BBM
とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん、わかちゃん」。趣味は昼寝、特技は書道。
たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。
わかな・なつみ●1990年10月24日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「なっちゃん」。趣味も特技もダンス。