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セ・リーグ6球団のFA動向&補強最前線は?

 

読売ジャイアンツ



 連覇、そして日本一奪回に向けて先発ローテーションの軸になれる投手は補強ポイントで、楽天からFA宣言した美馬学に対し、本格調査を開始。このオフの先発補強の核となりそう。また、野手の補強としては内野のオールラウンダー・鈴木大地。10月28にロッテからFA宣言したが獲得に乗り出す。S.マシソンが引退し、支配下の外国人はC.C.メルセデス、R.デラロサ、A.ゲレーロのみと契約延長に向けた話し合いを行う予定で、枠が空くため、中日ロドリゲスが自由契約となった場合、ブルペン強化に獲得に乗り出す可能性も。また、阿部慎之助の引退、亀井善行が来季38歳となることを考えると、左の好打者は補強ポイント。秋山翔吾のFAの状況やトレードを含めて広く調査を行っていくこととなる。

横浜DeNAベイスターズ



 オリックスから移籍2年目の伊藤光が、FA権を取得。「僕一人だけの力で得た権利ではないので」としながらも、行使せずに残留を発表。「ファンの応援」「これ以上ないチームの評価」がその理由だった。正捕手の残留はチームには朗報だ。シーズン終了後、筒香嘉智がポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明している。元来、FAでの戦力補充には消極的な球団ではあるが、筒香の穴埋めを含めて、今オフは積極的にFA市場に参戦しそうだ。阪神鳥谷敬は調査を進めている模様で、盗塁数が12球団最少に終わったチームにとっては、日本ハム中島卓也の動向もチェックしているだろう。優勝を狙うためには、戦力の拡充が必須条件だ。

阪神タイガース


阪神・中田賢一(写真はソフトバンク時代)


 10月27日に球団からソフトバンクの中田賢一を無償トレードで獲得したことが発表された。今季37歳のベテラン右腕で今季は一軍で1勝のみ。だが二軍では21試合に登板し6勝。巨大戦力のソフトバンクの中で出番がなかったが、通算100勝のベテランが阪神の投手陣に加わる。「1年間戦う中では、先発としてまだまだできるん違うかな」と矢野耀大監督。昨季の二軍監督時代に中田の投球を見ているだけに、期待も大きい。阪神ではベテラン陣、藤川球児能見篤史、上本博己などがFAとなるが、全員に対し残留の交渉を行う予定だ。また、助っ人はやはり右の大砲を獲得する意向。国内FA補強に対しては「極めて消極的」な方針を打ち出している。

広島カープ



 広島では今季、野村祐輔會澤翼、菊池涼介の3選手が新たに国内FA権を取得したが、佐々岡真司新監督のラブコールもあり、うち野村と會澤はFA宣言せず、残留することを表明した。菊池涼は、現在「侍ジャパン」に召集されており、球団とは電話交渉になるが、昨年オフに、近い将来のポスティングでのメジャー挑戦希望を球団に伝えているだけに、国内FAよりも、むしろ焦点はポスティングのほうになりそうだ。このほか、長野久義が以前からFA権を持っており、特に態度を表明してはいないが、今オフ行使の可能性は高くはなさそう。なお広島は、新外国人補強では前ロッキーズの右腕・DJジョンソンの獲得を発表。リリーフで起用していく構想だ。

中日ドラゴンズ


中日・大島洋平


 FA権取得済みの大島洋平が、3年契約3年目を終え、今季は最多安打のタイトルを獲得した。シーズン終了後、球団から複数年の大型契約を持ち掛けられるも「熟考する」と返事を保留してファンをやきもきさせたが、10月28日、残留が決まった。ほかにFA権をすでに取得している選手も、全員が複数年契約中か、残留が決定。球団は外野手のソフトバンク・福田秀平、さらに楽天を自由契約となった捕手の嶋基宏の獲得にも興味を示しているが、大島の残留が最大の補強であることは間違いなく、チームもファンもひと安心といったところだろう。

東京ヤクルトスワローズ



 最大の関心事はバレンティンの去就だ。9月末の帰国時に本人は「残るキャリアは数年。ほかの選択肢を視野に入れながら、今後のことを考えたい」と話していた。今季が来日9年目でFA権を取得、来季から外国人枠から外れて日本人扱いとなる。移籍するならNPB他球団を希望しており、ソフトバンクが獲得に乗り出す可能性が高い。球団は宣言残留を認めているが、本人は条件次第としている。ほかの外国人ではマクガフスアレスの残留が決定。また、補強という点ではソフトバンクの福田秀平をターゲットにしている。伊東昭光編成部長は「行動します」と11月2日の公示後に即アタックすることを予告。複数球団との獲得合戦が予想されている。

写真=BBM
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