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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

ソフトバンク・周東佑京が侍ジャパンでつかむ新たな“きっかけ”

 

今季、足を武器に飛躍を遂げ、侍ジャパンにも選出された周東。課題は……


 10月23日にソフトバンクの3年連続日本一で幕を閉じた2019年シーズン。2週間弱経ち、各球団は秋季キャンプをスタート。日本一になったソフトバンクも、休む間もなく、3年ぶりのリーグV奪還に向けて始動している。

 その一方で、侍ジャパンとして『WBSC プレミア12』に挑む者も。ソフトバンクからは松田宣浩嘉弥真新也甲斐拓也高橋礼周東佑京甲斐野央の6選手が選出されている。中でも今季「走塁改革」を掲げたチームで自身の武器である足を存分に生かして地位を確立、飛躍を遂げた周東は、稲葉篤紀代表監督の「周東をどこで使うのかは試合の中で大事なポイントになると思います」という言葉どおり、侍ジャパンでも“ジョーカー的な存在”として期待がかかる。

 今季、一軍出場102試合の経験もあり、走塁に関しては「特に速さは一軍でも通用する」と手応えを感じている周東。世界大会でもグラウンドを駆け回ってほしいのだが、侍ジャパンでもう1つ期待したい点がある。打撃向上だ。

 今季、盗塁はチームトップの25に対して、打率は1割台(.196)。もちろん代走、守備固めがメーンゆえ打席数が少ないという理由もあるが、周東自身「課題はバッティング!」と即答する。特に「何で打てないんだろうと……。方向性が見えないんですよね」と悩みは深い。

 だからこそ、チームトップクラスの選手が集う侍ジャパンできっかけをつかんでほしいのだ。今季セ・リーグの首位打者、最高出塁率を獲得した鈴木誠也広島)や史上初の3度のトリプルスリーを達成した山田哲人ヤクルト)をはじめ、いろいろなタイプの打者がそろっている。こんなチャンスはめったにない。それゆえ、周東も「いろいろな方にいろいろな話を聞いてみたい」と前のめり。「人見知り」を気にしていたが、その点も克服できるのはないだろうか。

 たくさん聞いて、たくさん学んで――。スピードスターは“走塁プラスアルファ”への成長を目指す。

文=菅原梨恵 写真=小山真司
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