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パ・リーグ6球団の最後のMVPは誰?

 

11月26日に開催される「NPB AWARDS 2019 supported by リポビタンD」で2019シーズンのMVPが発表される。令和初の栄誉に輝くのは誰か、非常に注目されるが、ここではパ・リーグ6球団で最後のMVPに選ばれた選手を見ていこう。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ落合博満(左)、右はセ・リーグ三冠王&MVPの阪神・バース


 レギュラーシーズンで勝率1位となったのは前期後期制だったオリオンズ時代の1974年までさかのぼらなければならないということもあり、MVPからは12球団でもっとも遠ざかっている。だが、最後のMVP受賞者は球史に残る破格の数字を残した。85年の落合博満だ。この年、落合は打率.367、52本塁打、今でもパ・リーグ最多記録の146打点で82年に続く2度目の三冠王を獲得。101四球で出塁率.481、長打率は.763という驚異的な打棒でロッテ打線をけん引した。チームは2位に終わってリーグ優勝を逃したが、やはり82年以来2度目のMVPを手にしている。翌86年も2年連続、通算3度目の三冠王に輝いているが、MVPは逃した。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 今後も破られることがないであろう、シーズン24勝0敗という完全無欠のレコードで、2013年に楽天を球団初の球団初のリーグ優勝、日本一に導いた。9月26日の西武戦(西武ドーム)では1点リードで迎えた9回に登板し、見事に胴上げ投手となった。シーズン勝率10割は史上4人目、無敗での最多勝は史上初の快挙。この年、最多勝、最優秀防御率、勝率第一位と投手タイトルを独占し、文句なしのパ・リーグMVPとなる。さらにはわずか10分の選考により、満場一致で沢村賞に選出された。

オリックス・バファローズ



 2014年のリーグ2位躍進に大きく貢献した。4月4日の西武戦(西武ドーム)で自己最多の14奪三振での完封でシーズン初勝利。自身に勝ち負けこそつかなかったが、5月31日には巨人との交流戦(京セラドーム)で9回無安打無得点の快投を見せるなど、エース・金子千尋(現・弌大、日本ハム)がシーズンを通して安定した投球を続けた。結果、16勝(5敗)で最多勝利、防御率1.98で最優秀防御率のタイトルを獲得。沢村賞も受賞し、チームはリーグ優勝を逃したにもかかわらず最優秀選手に。エースの奮闘なくして、チームの大躍進はなかった。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・大谷翔平


 伝説を刻んだシーズンだった。2016年の日本ハム10年ぶりの日本一の立役者となったのは大谷翔平。投手として10勝4敗0S1H防1.86、打者としても打率.322、22本塁打、67打点と二刀流が異次元のパフォーマンスを見せつけた。野球ファンの記憶に深く刻まれた「一番・投手」での衝撃の先頭打者アーチ、パ・リーグ優勝を決める試合での完封での胴上げ投手、ソフトバンクとのクライマックスシリーズ・ファイナルステージでプロ野球最速となる165キロ……など、その活躍はまるでマンガの世界のようでもあり、文句なしのMVPにふさわしいものだった。また投手とDHでのベストナインのタイトル同時獲得も史上初の快挙。ニッポンが生んだ二刀流・大谷翔平がその力をまざまざと見せつけた1年となった。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・サファテ


 まさに「THE KING OF CLOSER(キング オブ クローザー)」だ。サファテは2017年、開幕カード3連投3セーブでスタートすると、その後も圧倒的な存在感で9回を守り続けた。登板数は4年連続の60試合を超え(66試合)、挙げたセーブ数はNPB記録を大きく更新する54セーブ。そのうちセーブ機会での登板は55試合だったが、失敗は1度だけだった。1年を締めくくった11月4日、DeNAとの日本シリーズ第6戦(ヤフオクドーム)では「今日、決める!」と来日初となる3イニング。気迫の投球が日本一をもたらしたと言っても過言ではない。ポストシーズンを含めて異次元の活躍を見せた守護神は17年のプロ野球界の“顔”だった。

埼玉西武ライオンズ


西武・山川穂高


 四番として堂々たる成績を残した。プロ5年目の2018年、山川穂高が初めて規定打席に到達したシーズンだ。打率.281、47本塁打、124打点をマーク。球団最多の792得点をたたき出した“山賊打線”の首領となり、チームを10年ぶりの優勝へと導いた。本塁打王のタイトルも初めて獲得。豪快なフルスイングから豪快な打球を放ち、見る者を魅了した。西武でのMVPは同じく“規格外の本塁打”をかっ飛ばし続け、当時の日本記録に並ぶ55本塁打を放った2002年のカブレラ以来だった。

写真=BBM
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