チームのために
大盛況に終わった日産自動車硬式野球部OB主催の野球教室
11月30日に神奈川県厚木市にある玉川球場で、2009年に休部となった日産自動車硬式野球部OB主催の野球教室が開催されました。
2009年の休部以来、毎年開催されているこのイベントは、今回が記念すべき第10回目。節目となる今年は現在、
広島東洋カープでプレーする
長野久義外野手を筆頭に豪華なスペシャルゲストが集まり、厚木市と伊勢原市の少年野球チームに所属する140人の小学5、6年生が汗を流しました。
経営上の都合により、日産野球部が休部となった10年前、最後の年に日産野球部の副部長を務めていた田川博之さんは、厚木市にある当時所属していたテクニカルセンターの総務部長の「地域を盛り上げたい」という思いに共感し、野球教室開催を提案したそうです。
「それまでは突然の休部に寂しい思いもありました。10年前のスタート時は、今よりも小さい規模でOBを集めて日産自動車の自社グラウンドで行っていました。10年目を迎えて、こんなにもたくさんの人が集まってくれるとは想像していなかったので、すごくうれしいです」
とグラウンドを見つめながら、とても感慨深そうでした。
特別ゲストの1人として参加した東芝野球部の主将・松本幸一郎内野手は、自身のお父様が日産野球部のOB。そのため、幼いころから日産野球部を応援していたそうです。
「父がコーチを務めていたときに、東京ドームに都市対抗の観戦に行きました。当時の日産は青いユニフォームで、観戦した日は偶然にも東芝府中との試合でした。日本一にもなった強いチームだったので、休部を知ったときは悲しかったです。ぜひ将来的には復活して、神奈川の社会人野球がより一層盛り上がれば」
と野球教室を通して、今後も力になりたいとお話ししていました。
OBによる熱心な指導が続いた
同じく東芝野球部の平馬淳監督も、日産野球部の復活を待っているそうで、
「ともに神奈川で戦ったライバル。たとえば10対0で勝っていたとしても、試合が終了するまで勝敗が分からず、楽な試合はなかったです。それくらい粘りのあるプレーをするチームでした」
と昔を振り返り、再びライバルとして競い合いたいと日産野球部復活に期待を寄せていました。
休部後も、社内のみならず多くの人から復活を望む声が挙がっている日産自動車硬式野球部。今後も、地元と社会人野球ファンから愛され続けるよう、OBを中心に地域貢献に励んでいくそうです。
公式サポーター日本野球連盟YouTubeチャンネル PROFILE
左から豊島わかなさん、田中優美さん、若菜奈津美さん/写真=BBM
とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん、わかちゃん」。趣味は昼寝、特技は書道。
たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。
わかな・なつみ●1990年10月24日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「なっちゃん」。趣味も特技もダンス。