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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

負けん気の強さが身上の即戦力サウスポー・河野竜生の素顔

 

左腕不足の日本ハム投手陣だけに、河野に懸かるチームの期待は大きい



 5位からの逆襲を誓う日本ハムに頼もしい左腕が加わった。

 今秋のドラフトで1位入団したJFE西日本の河野竜生。しなやかな腕の振りから繰り出される最速151キロのストレートと多彩な変化球を武器にする、チーム待望の即戦力サウスポーだ。
 
 そんな彼に先日、本誌の取材でインタビューする機会に恵まれた。場所は広島県福山市のJFE西日本の硬式野球部のグラウンドで行われ、山深い原点ともいえる場所で河野は仲間たちと変わらず精力的に汗を流していた。キャッチボール1つとってみても体のバランスや動き、ボールの軌道を入念に確認する姿に「やっぱり1位で指名されるだけの選手なんだなと」取材を待つ間も目を奪われた。

 近年は高卒選手が1位で入団することが多かった中で、日本ハムでは19年ぶりの社会人出身選手での1位指名。そのことを本人に聞くと「いままで有名で錚々たる選手が1位で日本ハムに入ってきていますが、僕の場合はちょっと違うと思っています。育成がうまい球団とかとも言われていますけど、それに頼ってはダメ。1年目から一軍で投げてしっかりと勝負できないと指名してもらった意味がない」と言い切った。そう語る真っすぐな瞳には決意、覚悟、揺るぎない自信を感じることができた。

 過去に高卒ではダルビッシュ有大谷翔平、大卒では斎藤佑樹有原航平らがいるが、それを上回る活躍を目指す河野。先日4万人以上のファンが詰めかけたファンフェスティバル(札幌ドーム)での新人紹介の場でも、色紙にしたため言葉は「負けん気」。優しい笑顔と甘いマスクのルックスの裏に秘める、メラメラと燃える野心。間違いなく4年ぶりの覇権奪回を目指す2020年の日本ハムのキーパーソンの1人になる──。そんな期待感を抱かせてくれる、社会人No.1サウスポーの挑戦の日々がいま幕を開けた。

写真=BBM
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