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パ・リーグ6球団 2020年最も期待できる新戦力は?

 

福岡ソフトバンクホークス



 NPB通算288本塁打の打棒を、リーグを移した中でも発揮することができるか。2011年から3年連続本塁打王に輝き、18年には打点王と、9年在籍したヤクルトでは主砲としてチームをけん引してきたW.バレンティン。その実績は工藤公康監督も認めるところで、「ウチは今季(19年)得点数がリーグ4位(582得点)ということもあったし、頼もしいし、ありがたい」と加入を歓迎した。ソフトバンクの外野陣は強力で、ヤクルトでは15年から左翼一筋でやってきたバレンティンであっても定位置は約束されていないが、スラッガーとしての素質は決してほかの選手に引けを取らない。どのように起用されるか、それに向けてバレンティンがどのようなアピールを見せるか、楽しみだ。

埼玉西武ライオンズ



「大事な場面でしっかり抑えられる投手になりたい」と新入団発表会見の席上で気の強さを見せたのがドラフト1位右腕の宮川哲だ。上武大、東芝を経てプロの門をたたいた24歳。ストレートの最速は154キロを誇り、カット、カーブ、フォークなどの変化球の精度も高い。連覇を果たしながらチーム防御率は2年連続最下位に終わった投手陣にいい刺激を与えそうな存在だ。目標とする選手は14年ぶりにチームに復帰した松坂大輔。好きな言葉には『勝つか負けるか』を挙げ、勝負師の雰囲気も漂わせる。2020年、どこかのタイミングで必ずやチームにとって必要不可欠な戦力になってくれるだろう。

オリックス・バファローズ


オリックスジョーンズ(ダイヤモンドバックス時代/写真=Getty Images)


 育成に舵を切った球団にあって、FA戦線には参加せず。それでも得点力アップが急がれる状況だけに、メジャー・リーグで2011年から7年連続で25本塁打以上を記録し、通算282本塁打を誇るジョーンズ(ダイヤモンドバックス)を招き入れた。実績十分の“大物助っ人”に四番を任せる方針で、守りは本職の中堅、もしくは右翼が濃厚だ。チームの軸として期待を寄せられるジョーンズが四番で固定されれば、三番・吉田正尚にマークが集中することもなく、相乗効果にも期待大。長打力に欠ける打線だけに、ジョーンズの働き次第では打線は強力に。モヤ、T-岡田らを下位に置くメリットも生まれ、起用法の幅も広がっていく。新助っ人のバットが2020年の新打線を左右する。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 ロッテからFAし、巨人の誘いを断り楽天に入団した。「野球をやっているときや練習中の姿を評価していただいた」と鈴木大地はその決め手を語った。二塁には浅村栄斗がいるが、背中で引っ張るタイプ。球団は内野の司令塔として、言葉でもチームを鼓舞する役割に期待している。もちろん打線でも欠かせぬ存在となりそうだ。ロッテ時代もさまざまな役割を担っており、球団は打線のつなぎ役として期待している。最下位から3位に浮上し、さらに上を目指すためには欠かせぬピースとなりそうだ。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・福田秀平


 ストーブリーグではかつてないほど積極的に動いたが、やはり目玉は6球団の争奪戦の末にFAでソフトバンクから獲得した福田秀平だろう。井口資仁監督も「ガッツあふれるプレー、勝負強い打撃、足も使える。チームに必要な選手。上位打線で荻野貴司とかき回してほしい」というように一番・荻野、二番・福田で足を絡めながらチャンスを演出する打線を構想している。福田も「僕自身、足で生きてきた。まずは規定打席到達、そして30盗塁を目標にしたい」と力を込めた。チームは2018年の78本塁打から19年は158本塁打と長打力はアップしたが、盗塁数は124から75に減少。福田の加入により、2020カモメ打線は大技小技を絡めた多彩な攻撃が実現できるはずだ。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハムビヤヌエバ(巨人時代)


 4年ぶりの覇権奪回の使者となれるか。今オフに獲得したクリスチャン・ビヤヌエバの存在が逆襲へのキーマンの1人になりそうだ。巨人では外国人枠の関係でなかなか出場機会に恵まれなかったが、安定感あるサードの守備とパンチ力ある打撃は魅力十分。特にチームは2019年シーズン、レアードが抜けたサードのレギュラーを最後まで固定できなかっただけに新助っ人に懸かる期待は大きい。まだ年齢も28歳と若く、新天地で大化けの予感も漂う頼もしい男が日本ハム打線に加わった。

写真=BBM
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