週刊ベースボールONLINE

編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

絆で結ばれた日本ハム・上沢直之と清水優心の若きバッテリー

 

お互いを信頼し、高め合ってきた上沢と清水のバッテリー


 このバッテリーが見られる日を、多くのファイターズファンが待っている。

 上沢直之清水優心。お互いを認め合い尊重しながら、数々の修羅場をくぐってきた名コンビ。昨シーズンもこの2人がエースと扇の要として、チームの中心になるはずだったが、オフに清水が腰の手術をしたことで開幕から出遅れ、さらに6月の交流戦では上沢がヒザに打球を受け、シーズンを棒に振る大ケガに見舞われた。結局、2019年にこのバッテリーでスタメン出場したのは5試合だけに終わり、ほかにもさまざまな要因はあったが、チームも悔しい5位に沈んだ。

 甘いマスクの見た目とは裏腹に兄貴肌で普段も男っぽい上沢、そんな背番号15を「直さん」と慕い、マウンド内外で配球やリード面でいろんなことを学びながら(ときに怒られながら)、持ち前のガッツと負けん気で試合を重ねるごとに信頼を得て、今では上沢も「基本的にコイツのサインにもう任せています。それで打たれたらしょうがない」と、その成長に目を細める。

 失敗、経験、自信が人を大きく成長させてくれる。清水にとって身近に年齢も近く、ときには歯に衣着せぬ言葉を掛けてくれる上沢の存在は大きなもの。だからこそ、大ケガからのマウンド復帰を誰よりも待ち望んでいるのは清水かもしれない。

 幕を開けた2020年シーズンに向けた戦い。懸命のリハビリを経て、早ければ6月あたりには上沢もマウンドに戻って来れそうな情報も入ってきた。それまでに約1年バッテリーを組んでなかった時間でどれだけ成長をしたのか。ライバルの宇佐見真吾石川亮ら、鶴岡慎也らとの正捕手争いは熾烈を極めるが、上沢が戻ってくる日には自分が絶対にマスクをかぶるんだと清水も思っているはずだ。

 4年ぶり覇権奪回を目指す2020年。投打のキーマンに上沢直之と清水優心の名前を挙げたいし、この2人のバッテリーがスタメンに名を連ねる日をいまは心待ちにしたい。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング