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【MLB】パワーヒッターで成功を目指すレイズ・筒香嘉智

 

打力が課題のレイズで中軸を期待されて移籍した筒香。2020年もさまざまな起用法でプレーオフを狙うチームにうまくフィットできるだろうか


「MY NAME IS YOSHITOMO TSUTSUGO.PLEASE CALL ME YOSHI!」

 背番号25、レイズのユニフォームを着た筒香嘉智がトロピカナ・フィールドの特設会見場で、英語で第一声を上げた(現地時間12月17日)。途中「Pa’ la calle vamos(行ったー、ホームランだ)」とスペイン語も交え、会見場を和やかな雰囲気にしている。

 レイズは2019年地区シリーズでアストロズと接戦を演じ、チーム力は上がっている。強みは投手力と守備力だが、一方で打撃はア・リーグで得点数が7位、本塁打数11位だった。そういう事情もあり2年1200万ドルと同球団にしては異例の金額で、日本を代表するパワーヒッターを獲得した。

 ケビン・キャッシュ監督は「日本の野球はとてもレベルが高いが、そこで素晴らしい数字を残してきた打者。こっちでもやってくれる」と期待する。トロピカナ・フィールドは決してホームランが出やすい球場ではないが「彼が変えてくれたらいい」と話し、「(先日)練習を見て特に印象に残ったのは、ボールを強く叩いていたこと。打球音が違った」と称賛した。

 監督自身が何度も熱心に誘ってきたそうだ。「勝つために君の力が必要だとおっしゃっていただきました。何度も足を運んでいただき、すごい熱意を一番に感じましたし、行かないと監督が夢に出てきそうだったので(笑)レイズに決めました」。

 松井秀喜に次ぐ、日本人で2人目のパワーヒッターのMLB挑戦と言っていいだろう。レイズで、TV解説9年、元西武デストラーデ氏がこんな指摘をしていた。「メジャーは投手の人数が多いから、覚えるのが大変。パワーヒッターは苦労する。その点、松井さんは素晴らしかった。得点圏に走者を置くとホームランを狙ってバットを振り回すのではなく、センター返しで確実に打点を挙げた。仮にシーズン40本塁打でも得点圏打率が2割で、ほとんどがソロホームランならあまり意味がない。私も日本からアメリカに戻り、マーリンズでプレーしたとき、同じアプローチをした」。

 松井はメジャー・デビューから3年連続100打点以上を挙げている。打順についてはこう語る。「レイズの試合をよく見ていたら分かるけど、頻繁にラインアップを変える。西武では「AKD」で、秋山(幸二)、清原(和博)、デストラーデの順番は固定だったけど、筒香は二番、三番、四番、五番、六番すべてあると思う。ただ筒香は今のメジャーの理想の二番だと思う。よくボールを見て出塁率が高く、パワーがあってホームランを打てる。そういう打者に5打席立たせたいからね」。

 チームに溶け込むには28歳という年齢は良いと言う。「私が西武で成功できた大きな理由は同年齢の仲間に恵まれたこと。秋山、田辺(徳雄)、渡辺(久信)、工藤(公康)、郭泰源らが同じで、みんなと一緒に成長して優勝を重ねられた。28歳の筒香さんも、ケビン・キアマイアー、ヤンディ・ディアズ、ブレイク・スネルらが同年代で、仲良くなりやすい。みんなでワールド・シリーズに行ければ」。

 オープナーなど最先端の野球を考案し、低予算でも勝つレイズ。彼らが特別と見込んだ筒香の才能。見込みどおり得点数、本塁打数を上げられるだろうか。

文=奥田秀樹 写真=Getty Images

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