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プロ野球回顧録

90年代広島BEST9は? リーグ優勝1回と徐々に低迷期へ突入/プロ野球回顧録

 

近くて遠い90年代プロ野球――。いまから20年以上前、各球団ではどのようなことが起こっていたのか。プロ野球が熱かった90年代を12球団ごとに振り返る。

91年に歓喜に沸くも……


90年代で唯一リーグ優勝を成ったのは91年。第1次政権3年目の山本監督が高々と胴上げされる


 3度のリーグ優勝を成し遂げ、球団史上最も輝いた80年代を経て、90年代は“低迷期”へと突入していく。しかしその中でも「選手を育てる」という球団の方針が開花。その後のチームを支えていく選手が続々と芽を出し始めた時期でもあった。

 広島は2位で90年代をスタートさせる。実際は一度も優勝争いをすることがなかった2位だが、新人・佐々岡真司が大活躍。右肩痛で離脱した津田恒美の後を受け守護神の座に就くと、5月27日から8月10日まで17試合連続セーブポイントの新記録を達成した。

 91年は90年代で唯一、リーグ優勝に輝いた。投手陣では、先発に転向した佐々岡が17勝9敗で最多勝、最優秀防御率(2.44)の2冠に。さらにMVP、ベストナイン、沢村賞と総なめにした。ベテラン勢では北別府学が11勝で3年ぶりに、川口和久も6年連続となる2ケタ勝利(12勝)をマーク。抑えに転向した大野豊も14試合連続セーブのプロ野球新記録をマークするなど、32セーブポイントで最優秀救援のタイトルを獲得した。

 打線は若手が徐々に頭角を現し始めた。野村謙二郎が31盗塁で2年連続盗塁王に輝くと、高卒3年目の江藤智や2年目・前田智徳らが台頭。9月10日からの首位・中日との3連戦で3タテすると、首位奪取。10月13日、広島市民球場での阪神戦に佐々岡−大野の完封リレーで勝利し、5年ぶり6度目のリーグ制覇を成し遂げた。試合後は、就任3年目の山本浩二監督の胴上げに続き、史上初めて満員のファンが見守る中、グラウンドでのビールかけが行われた。西武との日本シリーズでは、先に王手をかけながら3勝4敗で敗退。シーズン後には津田が退団した。

チームを支える力が個々に成長


広島・野村謙二郎


 92年以降3年間は「去る者」が相次いだ。4位に終わった92年は17年目・北別府が7月16日の中日戦で史上22人目の「200勝」を達成し、球団初の1億円プレーヤーに。その一方で、巧みなリードと独特なパフォーマンスで「球団史上No.1捕手」と言われた達川光男が現役引退。93年は球団史上25年ぶりの12連敗を喫するなど、終わってみれば19年ぶりの最下位で5年間指揮を執った山本監督が引責辞任した。

 94年には三村敏之が新監督に就任し、最後まで健闘するものの3位と優勝に届かず。広島ひと筋19年、エースとして球団史上最多213勝を挙げた北別府が引退を表明した。

 95〜98年は2、3、3、5位という中、選手が個々に力を発揮。95年は主砲・江藤が本塁打、打点の2冠で、リードオフマン・野村も「トリプル3」の偉業達成。緒方孝市は47盗塁で初の盗塁王を、ルーキー・山内泰幸が14勝を挙げて新人王を獲得した。97年は東都リーグの逸材・澤崎俊和黒田博樹がそろって活躍。澤崎が12勝で新人王に輝き、ロペスは2年連続打点王、42歳の大野は史上最年長での最優秀防御率(2.85)を獲得した。この年、野村は球団初の2億円プレーヤーになった。

 そして翌98年には、ルーキー・小林幹英が開幕戦で初勝利を挙げると、月間4勝1敗1Sで新人としては初となる4月MVPを獲得。一方で大野、正田という80年代からチームを牽引し続けた2人が、ともにユニフォームを脱いだ。

 99年は達川新監督にチーム再建が託されたが、佐々岡が15勝8敗と気を吐いた以外は不振。前年に続いて5位に終わり、ここからBクラスに沈み続ける“低迷期”に突入していくのである。

1990年代広島BEST9


広島・江藤智


■1990年代広島BEST9

投手 大野豊 90〜98年在籍 
256試合、48勝36敗100セーブ、防御率2.83

捕手 西山秀二 90〜99年在籍
818試合、549安打、打率.254、37本塁打、217打点

一塁手 ロペス 96〜97年在籍
264試合、327安打、打率.316、55本塁打、221打点

二塁手 正田耕三 90〜98年在籍
1063試合、1048安打、打率.273、39本塁打、306打点

三塁手 江藤智 90〜99年在籍
1050試合、1014安打、打率.279、248本塁打、670打点

遊撃手 野村謙二郎 90〜99年在籍
1269試合、1527安打、打率.293、141本塁打、568打点

外野手 金本知憲 92〜99年在籍
768試合、727安打、打率.279、160本塁打、441打点

外野手 緒方孝市 90〜99年在籍
974試合、787安打、打率.281、120本塁打、359打点

外野手 前田智徳 90〜99年在籍
1034試合、1135安打、打率.308、144本塁打、544打点

写真=BBM

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週刊ベースボール編集部

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