「トリプルスリー」の条件でもあるシーズン本塁打30本は、打力のある選手でもそう簡単には到達できない「大台」だ。では、現役選手でシーズン30本塁打に到達したことのある選手は何人いるのだろうか?
最多はバレンティンの8回
2020年1月17日現在、育成を含めてNPBに在籍している選手は924人。このうち、過去にシーズン30本塁打以上を達成した選手は以下のとおり。
●セ・リーグ
丸佳浩(巨人)
達成:1回(2018年39本)
坂本勇人(巨人)
達成:2回(2010年31本、2019年40本)
岡本和真(巨人)
達成:2回(2018年33本、2019年31本)
ホセ・ロペス(
DeNA)
達成:3回(2016年34本、2017年30本、2019年31本)
ネフタリ・ソト(DeNA)
達成:2回(2018年41本、2019年43本)
福留孝介(
阪神)
達成:2回(2003年34本、2006年31本)
鈴木誠也(
広島)
達成:1回(2018年30本)
山田哲人(
ヤクルト)
達成:4回(2015年38本、2016年38本、2018年34本、2019年35本)
村上宗隆(ヤクルト)
達成:1回(2019年36本)
セ・リーグ所属選手でシーズン本塁打30本を記録したのはこの9人だ。最多はヤクルトの山田哲人で2015、2016、2018、2019年の4度達成している。山田はプロ在籍が8年なので、キャリアの半分で30本以上を記録と、すさまじい成績を残している。
●パ・リーグ
山川穂高(西武)
達成:2回(2018年47本、2019年43本)
中村剛也(西武)
達成:6回(2008年46本、2009年48本、2011年48本、2014年34本、2015年37本、2019年30本)
エルネスト・メヒア(西武)
達成:2回(2014年34本、2016年35本)
松田宣浩(
ソフトバンク)
達成:3回(2015年35本、2018年32本、2019年30本)
柳田悠岐(ソフトバンク)
達成:3回(2015年34本、2017年31本、2018年36本)
アルフレド・デスパイネ(ソフトバンク)
達成:2回(2017年35本、2019年36本)
ウラディミール・バレンティン(ソフトバンク)
達成:8回(2011年31本、2012年31本、2013年60本、2014年31本、2016年31本、2017年32本、2018年38本、2019年33本)
浅村栄斗(
楽天)
達成:2回(2018年32本、2019年33本)
ゼラス・ウィーラー(楽天)
達成:1回(2017年31本)
ジャバリ・ブラッシュ(楽天)
達成:1回(2019年33本)
ブランドン・レアード(
ロッテ)
達成:4回(2015年34本、2016年39本、2017年32本、2019年32本)
中田翔(
日本ハム)
達成:1回(2015年30本)
T-岡田(
オリックス)
達成:2回(2010年33本、2017年31本)
パ・リーグ所属選手でシーズン本塁打30本を記録したのは13人。この中で達成数が最多なのが、2019年オフにソフトバンクに加入したバレンティン。ヤクルト在籍時9シーズンのうち、なんと8シーズンで30本以上を記録している。日本人では西武の中村が両リーグ最多の6回。2020年シーズンは7度目の達成となるか注目だ。
30本打っているようで打っていない選手は?
上で挙げたシーズン30本塁打達成者たちは、いずれも強打者という印象が強い。しかし、同じように強打者というイメ―ジが強いものの、実はシーズン30本塁打を記録したことがないという選手もいる。次は、そうした「30本打っているようで打っていない選手」をまとめてみた。
●30本打っているようで打っていない選手
中島宏之(巨人)キャリアハイ:27本(2004年)
宮崎敏郎(DeNA)キャリアハイ:28本(2018年)
糸井嘉男(阪神)キャリアハイ:19本(2014年)
ダヤン・ビシエド(
中日)キャリアハイ:26本(2018年)
内川聖一(ソフトバンク)キャリアハイ:19本(2013年)
吉田正尚(オリックス)キャリアハイ:29本(2019年)
特に意外なのは阪神の糸井だろう。恵まれた体格から繰り出される圧倒的なパワーが魅力だが、本塁打は2014年の19本が最多。実はシーズン20本塁打にも到達したことはない。巨人の中島も、活躍した西武時代に30本打っていそうだが、実際は初めてレギュラーをつかんだ2004年の27本が最多だった。
NPB在籍928人のうち、シーズン30本塁打を達成したのは22人。全体の約2.4パーセントとその割合は非常に少ない。やはりプロ野球選手であっても、シーズン30本塁打達成は難しいハードルなのだ。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM