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“松坂の悪夢”を繰り返すな。春季キャンプでファンに「守ってほしいこと」とは?

 

昨年の中日キャンプでの松坂


 プロ野球選手の「元旦」と呼ばれる2月1日のキャンプインの時期が近付いてきた。選手たちは国内外で自主トレを行って心身を磨いているが、ある選手が意外な心配を口にした。

「キャンプでファンの方々にたくさん来ていただけるのはありがたいんですけど、ハイタッチや握手をしたときに腕を引っ張られるとヒヤッとするんですよね。歩きながらハイタッチしたときに男の人に強引に逆方向に引っ張られて、右腕が持っていかれて怖かったです」

 記憶に新しいのは昨年2月の中日の春季キャンプで松坂大輔(現西武)がファンと接触した際に起きたアクシデントだ。右腕を大きく引っ張られたことが原因で右肩の違和感を訴えて練習を取りやめ、沖縄県内の病院で「右肩炎症」の診断を受け、キャッチボール再開のメドも立たない状況となり長期離脱を強いられた。

 SNS上では、「腕を大きく引っ張られたぐらいでそんな大ごとになるのか」など懐疑的な見方もあったが、予期しない形で関節に強い力が加わって脱臼した人は珍しくない。前出の選手は「脱臼癖がついている選手は寝返りやくしゃみしただけでも『また外れるんじゃないか』と恐怖があると言っていました。ファンの方に悪意はまったくないと思うのですが、想像している以上に強い力で引っ張られるケースは珍しくないです」と語る。

 春季キャンプは選手が間近に見られる絶好のチャンスだ。近年は球団もファンサービスにより一層力を入れ、練習後に主力選手のサイン会を催すことが多い。一方で、安全面で心配になる光景も見られる。ガードマンを設置したり、三角コーンやロープで選手が通る導線を確保したりするケースが多いが、中には身を乗り出して選手の体に触ろうとするファンの姿も。キャンプ施設内の移動では導線がないために、選手がファンに囲まれて身動きできないケースもある。子どもたちに見せるべき光景ではないし、選手が悲しい思いをする。節度を守った行動で応援してほしい。

写真=BBM
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