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楽天新主将・茂木栄五郎に芽生えた自覚「今まで以上に覚悟を持って」

 

今季から楽天の主将に就任した茂木


 今季の楽天は5年目の茂木栄五郎がキャプテンマークを付けることになった。ケガの影響もありフルシーズンを一軍で過ごしたのは昨季が初めて。タイミング的には少し早いような気もするが、それはルーキーイヤーから117試合に出場し毎年期待されながら離脱を繰り返していた茂木に自覚を促し、もう一皮むけてほしいという期待の表れでもある。

 三木肇監督と茂木の接点は昨シーズン前にさかのぼる。ケガ明けということもあり、茂木は春季キャンプを二軍で迎え、そこで二軍監督を務めていた三木監督の野球に触れた。「緻密な野球を練習の中でたくさん取り入れて、細かいことにも気を使っている方だなと思います」。サインプレーやバント、走塁はもちろん、四球の重要性も説かれた。「粘って粘ってフォアボールを取ったらチームの勢いにもつながります。そういう意味でもフォアボールをすごく大切にしているなと。野球は流れが大事になるので、そういった細かいところをしっかり突き詰めていました」。昨シーズンをともにプレーしたわけではないが、三木監督が目指す野球を理解していることも、キャプテンを打診された要因の一つだろう。

 だが、茂木もまだ成長過程だ。ケガなどの身体的な部分だけではなく、精神的な成長も必要になる。そのためにも昨季達成できなかった全試合出場は確実にクリアしたいところだろう。そして、その重要性は浅村栄斗の背中を見て、少しずつ感じ始めている。「体が痛いときもあまり打てないときとかも、浅村さんが変わらずプレーされているのを見て、僕も少しエラーしたくらいで打撃に影響が出たり、体が少し痛いくらいでああだこうだ言ったりしちゃダメだなと思えています」。

 自覚と責任が芽生えてきた中でキャプテンという肩書がどのように成長を促すのか。「今まで以上に覚悟を持って、チームの優勝に貢献できるように頑張りたい」。人生初のキャプテンを務めることとなった茂木が、今季どのような姿を見せてくれるのか楽しみだ。まずは春季キャンプから注目していきたい。

文=阿部ちはる 写真=BBM
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