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西武がBC埼玉武蔵に久保田トレーナーを派遣。野球界全体のレベルアップに寄与する可能性も

 

埼玉武蔵ヒートベアーズに派遣される久保田トレーナー


 西武久保田治トレーナーをルートインBCリーグ(東地区)の埼玉武蔵ヒートベアーズに派遣することになった。契約期間は2月1日〜10月31日まで。業務はトレーナーだけではなく、リハビリや筋力と体力要素の向上を図るストレングス&コンディショニングなど多岐にわたる。

 球団に籍を置きながら、トレーナーを他球団に派遣するのは西武として初めて。球団本部長補佐でメディカル・コンディショニンググループのディレクターを兼ねる広池浩司氏は「独立リーグは、NPBとは球場の環境もトレーナーを取り巻く環境も異なります。久保田はNPB球団以外でのチーム経験がないので、新しい世界を経験し、その中で試行錯誤することが今後ライオンズに良い影響を与えるのではないかと思った」と狙いを語る。さらに、リハビリやストレングス&コンディショングの視点からも選手をサポートすることで、「より視野が広がり、久保田がライオンズに戻った際は、いままで以上にメディカル・コンディショニンググループ内でいい連携が取れるようになる」と期待をふくらませる。

 西武は2017年、事業ビジョンを策定し、その中で「チーム/育成の強化」を謳っている。昨年は新室内練習場「ライオンズトレーニングセンター」と選手寮が完成、さらには帝京大学と業務提携を結びスポーツ医科学の専門的知見から選手の栄養管理を強化するなど、選手を取り巻く環境の整備を推し進めてきた。そして今季は、メディカル・コンディショニング部門に新たに6人の新戦力を迎え入れた。今後もスタッフの外部への派遣を検討しており、人材育成を多角的に行っていく方針だ。

 久保田トレーナーの派遣は埼玉武蔵ヒートベアーズにとっても朗報だった。同球団代表の今井英雄氏は「今回の埼玉西武ライオンズさんとの取り組みは、NPBを目指し日々研鑽している埼玉武蔵ヒートベアーズの選手にとって、NPBを肌で感じる素晴らしい機会です。球団としては、これをご縁に、同じ埼玉県内のプロ野球チームとして、野球を通じた地域貢献活動をともに展開できたらと願っています」とコメントした。

 昨年のドラフト会議では独立リーグから3選手を獲得した西武。地域に根ざした新たな取り組みで、野球界全体のレベルアップにも寄与する、そんな可能性を今回の派遣は秘めている。

◎久保田治トレーナーコメント
「今回、球団からこのような話をもらって、自分のスキルアップにつながると感じました。今シーズンは埼玉武蔵ヒートベアーズで、今自分が持っている力を発揮してチームに貢献できたらいいと思っています。ヒートベアーズでの経験を通して、さまざまな人の気持ちが理解できるようになり、ライオンズに戻った時は皆の橋渡しのような存在になれればと思います」

西武ライオンズ
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