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甲子園優勝投手が最も多いチームは?

 

 中日を自由契約になった松坂大輔西武に加入し、これで西武には松坂、高橋光成今井達也と夏の甲子園で優勝した投手が3人所属することになった。では、この3人と同じように甲子園で優勝した投手は現役に何人いるのだろうか? また、どのチームに最も多く所属しているのだろうか?

現役の甲子園優勝投手が最も多いのは……?


プロでは野手に専念している中日・根尾昂


 甲子園で優勝投手になった現役選手が何人いるのかを調べ、所属人数が多いチーム順にまとめてみた。

●1位 中日……4人

小笠原慎之介(2015年夏優勝投手)
清水達也(2017年夏優勝投手)
根尾昂(2018年春優勝投手)
石川昂弥(2019年春優勝投手)

●2位 西武、日本ハム……3人

・西武
松坂大輔(1998年春・夏優勝投手)
高橋光成(2013年夏優勝投手)
今井達也(2016年夏優勝投手)

・日本ハム
斎藤佑樹(2006年夏優勝投手)
平沼翔太(2015年春優勝投手)
柿木蓮 (2018年夏優勝投手)

●3位 ヤクルトロッテ……2人

・ヤクルト
近藤一樹(2001年夏優勝投手)
高橋奎二(2014年春優勝投手)

・ロッテ
大谷智久(2002年春優勝投手)
小島和哉(2013年春優勝投手)


●4位 1人……DeNA広島、阪神、ソフトバンク楽天

・DeNA
田中健二朗(2007年春優勝投手)

・広島
今村猛(2009年春優勝投手)

・阪神
藤浪晋太郎(2012年春・夏優勝投手)

・ソフトバンク
東浜巨(2008年春優勝投手)

・楽天
福井優也(2004年春優勝投手)

 2020年1月29日現在、現役の甲子園優勝投手は全部で19人。中日には12球団最多の4人が所属している。2019年ドラフトでも、2019年のセンバツで優勝投手となった石川昂弥を獲得しており、2年連続で甲子園優勝投手獲得となった。

 次に多いのが西武と日本ハム。西武は全員が夏の甲子園優勝を経験しており、特に松坂は現役では2人しかいない「春夏両方の優勝経験者」だ。日本ハムにはブームを巻き起こした斎藤佑樹や敦賀気比高を初優勝に導いた平沼翔太などが所属している。

 そのほかではヤクルトとロッテがともに2人。DeNA、広島、阪神、ソフトバンク、楽天にそれぞれ1人ずつ甲子園優勝投手がいる。

 0人なのは巨人オリックス。両チームともに近年はドラフトでのクジ運が悪く、甲子園で優勝するような注目投手を獲得できていないのも影響しているだろう。

打者に転向した優勝投手は?


 甲子園優勝投手は、プロ入り後も投手として起用されるのがほとんど。しかし、中にはバッティング能力が秀でているために野手に転向した選手も少なくない。例えば、中日で活躍した愛甲猛や、近鉄、西武でプレーした金村義明が有名。古いところでは巨人V9の中心選手だった柴田勲も、甲子園で優勝投手ながらプロ入り後は野手に転向して活躍した選手だ。

 甲子園優勝投手になった現役選手を見てみると、日本ハムの平沼翔太と中日の根尾昂がこの例に当たる。平沼は二刀流を期待された逸材だったが、プロ入り後は主に野手としてプレー。入団3年目の2019年シーズンは73試合に出場し、プロ初本塁打を放った。根尾はプロ1年目は一軍での出場は2試合にとどまり、二軍でも思ったような成績が残せなかった。ただ、甲子園を沸かせた逸材だけに、2年目の奮起に期待したいところだ。

 2019年のドラフトで中日が獲得した石川昂弥は、甲子園優勝投手ながら高校通算55本塁打を記録。ピッチングだけでなく打力も魅力の選手だ。U-18W杯でも全試合で四番を任され好成績を残しているため、野手としての起用になる。

 現役の甲子園優勝投手は全部で19人。現役投手の数はおよそ400人ほどなので、約5パーセントの割合になる。プロ入りしなかった選手や現役引退した選手もいるが、甲子園優勝投手となったプロ選手は意外とレアな存在なのだ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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