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巨人・坂本、ヤクルト・青木、DeNA・佐野…各球団のカラーが見える主将選び

 

チームに不可欠な主力



 いよいよ春季キャンプが始まった。各球団の選手たちが気持ち新たにスタートを切る中、今年から4球団で主将が代わった。各球団の主将の顔ぶれを見ると、チームカラーが浮き彫りになるのが興味深い。以下が各球団の主将だ。

・巨人     坂本勇人
DeNA     筒香嘉智佐野恵太
阪神      糸原健斗
広島     なし
中日     高橋周平
ヤクルト   青木宣親
西武     秋山翔吾源田壮亮
ソフトバンク なし
楽天     銀次茂木栄五郎
ロッテ    なし
日本ハム   中田翔西川遥輝
オリックス  なし

 広島、ソフトバンク、ロッテ、オリックスは主将を置いていない。広島は主将という肩書では置いてないが、「先発キャプテン」、「中継ぎキャプテン」など各部門にリーダーを任命している。ソフトバンクは内川聖一が2015年から4年間主将を務めていたが、昨年から廃止。ロッテも鈴木大地(現楽天)が14年から4年間主将を務めていたが、井口資仁監督が就任した18年から廃止した。オリックスは昨年、プロ2年目の福田周平を主将に抜擢したがプレーにより集中させたい首脳陣の意向もあり、今年は主将を置かない。

 巨人はチームに不可欠な主力であり、チームを引っ張る資質がある人材が主将に就任している。1998年に吉村禎章が務め、99年から05年までは置かなかったが、06年に小久保裕紀が生え抜き以外の選手で球団初の主将となった。07年から14年まで阿部慎之助(現二軍監督)が務め、坂本勇人が15年から後継者に。今年が就任6年目となる。

 DeNAは前主将の筒香嘉智がポスティングシステムでレイズに移籍。プロ4年目の佐野恵太が12球団史上最年少の25歳で新主将に抜擢された。レギュラー格でない選手が選出されたことに驚きの声もあったが、明るく優しい性格で先輩後輩問わず人望がある。長距離砲としてさらなる飛躍を目指すためにも適任と言えるだろう。

 阪神は糸原健斗が2年連続で主将を務める。プロ3年目で就任した昨季は福留孝介から引き継ぎ重圧もあったが、2年連続全試合出場とチームを牽引した。ベテラン頼みのチーム状況で若手の台頭が課題となる中、糸原が今年も先頭に立ってチームを引っ張る。

 高橋周平は地位が人を作った好例だ。主将に選ばれた昨年は117試合に出場して打率.293とキャリアハイの成績でゴールデングラブ、ベストナインを受賞。表情にも自覚が芽生え、自身のことよりチームのことを意識した発言が増えた。

新監督の強い希望で


 ヤクルトの青木宣親は高津臣吾新監督の強い希望で今季から主将になった。38歳シーズンでの就任は08年の宮本氏に並ぶ年長記録だ。天才的な打撃技術はもちろん、チームを鼓舞する強いリーダーシップで最下位からの下克上を狙う。

 西武は秋山翔吾がレッズにFA移籍したため、源田壮亮がプロ4年目で新主将に。攻守で不可欠な存在で3連覇を狙うチームにふさわしい人材だ。我が強い性格でなく、普段はおっとりしているがプレーは熱い。コミュニケーション能力も高いことから長期で主将を務める可能性が高い。

 楽天は銀次に代わり、今年から茂木栄五郎が新主将に選ばれた。茂木が心強いのは先輩たちの存在だ。内野の銀次、浅村栄斗、鈴木大地はいずれも主将経験者で茂木をサポートできる。気負わずに自分らしさを発揮できる環境で13年以来7年ぶりの日本一を目指す。

 日本ハムも主将が代わった。中田翔が昨年まで2年連続主将を務めたが、西川遥輝にバトンタッチ。「僕の言動、行動をみんなが見ていると思うので、より一層気を引き締めてやっていきたいです。栗山監督からの期待を意気に感じています」と自覚十分で、チームがどう生まれ変わるか楽しみだ。

写真=BBM
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