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現役で最も多くタイトルを獲得しているのは誰?

 

 2019年シーズンの最優秀選手は、セ・リーグは巨人坂本勇人、パ・リーグは西武森友哉が受賞した。ともにMVP初受賞となったが、現役で最も多く最優秀選手のタイトルを受賞しているのは誰かご存じだろうか? 各タイトルの最多受賞選手と通算獲得タイトルの最も多い現役選手を調べてみた。

MVP最多、沢村栄治賞最多は誰?


巨人・菅野智之


 2020年2月2日時点でNPBに在籍している選手のタイトル受賞回数を調べ、タイトルごとの最多受賞選手をまとめてみた。

※未契約選手、契約保留選手を除く
※名前の後の( )内は現在の所属チーム

●最優秀選手
丸佳浩(巨人)……2回(2017、2018年)

沢村栄治
菅野智之(巨人)……2回(2017、2018年)

●首位打者
青木宣親ヤクルト)……3回(2005、2007、2010年)

●最多本塁打
中村剛也(西武)……6回(2008、2009、2011、2012、2014、2015年)

●最多打点
中村剛也(西武)……4回(2009、2011、2015、2019年)

●最多盗塁
山田哲人(ヤクルト)……3回(2015、2016、2018年)
西川遥輝日本ハム)……3回(2014、2017、2018年)

●最多安打
青木宣親(ヤクルト)……2回(2005、2006年)
内川聖一ソフトバンク)……2回(2008、2012年)

●最高出塁率
柳田悠岐(ソフトバンク)……4回(2015、2016、2017、2018年)

●最優秀防御率
菅野智之(巨人)……4回(2014、2016、2017、2018年)

西武・松坂大輔


●最多勝利
松坂大輔(西武)……3回(1999、2000、2001年)
涌井秀章楽天)……3回(2007、2009、2015年)

●最多奪三振
則本昂大(楽天)……5回(2014、2015、2016、2017、2018年)

●最高勝率
岩隈久志(巨人)……2回(2004、2005年)

●最多セーブ投手
デニス・サファテ(ソフトバンク)……3回(2015、2016、2017年)

●最優秀中継ぎ投手
宮西尚生(日本ハム)……3回(2016、2018、2019年)

●ベストナイン
青木宣親(ヤクルト)……7回(2005、2006、2007、2008、2009、2010、2011年)
中村剛也(西武)……7回(2008、2009、2011、2012、2014、2015、2019年)

●ゴールデン・グラブ
松田宣浩(ソフトバンク)……8回(2011、2013、2014、2015、2016、2017、2018、2019年)

 タイトルごとの現役最多受賞者はこのようになった。打者タイトルで目立つのは西武の中村剛也。最多本塁打は歴代3位(1位は15回の王貞治、2位は9回の野村克也)となる6度受賞を果たしており、最多打点も4度と現役では飛び抜けている。

 投手タイトルで目立つのは巨人の菅野智之。沢村栄治賞を2度、最優秀防御率も4度受賞している。また、楽天の則本昂大の奪三振タイトル数「5」も圧巻だ。ベストナインはヤクルトの青木宣親がMLBに移籍するまで7年連続受賞。中村も過去7度受賞している。ゴールデン・グラブは松田宣浩の通算8回が現役最多。現在7年連続で受賞中なので、ぜひ最多の12年連続(福本豊が記録)を目指してほしいところだ。

最も多くのタイトルを獲得している現役選手は?


 ここまで挙げた各タイトルの受賞回数を基に、最も多くタイトルを獲得している現役選手を調べてみた。上位TOP3を紹介する。

※受賞タイトルに最優秀新人のタイトルを含めて集計

●第1位 青木宣親(ヤクルト)……22個
最優秀新人、首位打者3回、最多盗塁1回、最多安打2回、最高出塁率2回、ベストナイン7回、ゴールデン・グラブ賞6回

●第2位 松坂大輔(西武)……21個
最優秀新人、沢村栄治賞、最多勝利3回、最優秀防御率2回、最多奪三振4回、ベストナイン3回、ゴールデン・グラブ賞7回

●第3位 丸佳浩(巨人)……17個
最優秀選手2回、盗塁王、最多出塁率、最多安打、ベストナイン5回、ゴールデン・グラブ賞7回

●同3位 菅野智之(巨人)……17個
最優秀選手、沢村栄治賞2回、最多勝利2回、最優秀防御率4回、最多奪三振2回、ベストナイン3回、ゴールデン・グラブ賞3回

●同3位 中村剛也(西武)……17個
最多本塁打6回、最多打点4回、ベストナイン7回

●同3位 糸井嘉男阪神)……17個
首位打者、最多盗塁、最高出塁率3回、ベストナイン5回、ゴールデン・グラブ賞7回

 最も多くタイトルを獲得している現役選手は青木宣親。2019年シーズンも134試合に出場して打率.297と好調で、まだまだタイトルを積み重ねる可能性は大いにある。次に多いのが14年ぶりに古巣・西武に復帰した松坂大輔だ。獲得タイトルは21個。いずれも西武時代に受賞したものだ。

 3位は丸佳浩、菅野智之、中村剛也、糸井嘉男が同数で並んだ。丸は最優秀選手2回で現役最多。ベストナインやゴールデン・グラブ賞も毎年のように受賞しており、今後さらに受賞数は伸びるだろう。菅野は投手タイトルを多く受賞。2019年は後半戦不調だったが、2020年は巻き返しに期待したいところだ。

 中村は最多本塁打と最多打点のタイトルだけでなくベストナインも7回受賞している。糸井は最高出塁率3回も素晴らしい記録だが、ベストナイン5回、ゴールデン・グラブ賞7回と、こちらも圧巻の受賞回数だ。

 4位以下は柳田悠岐と福留孝介が15個で続いている。また、2019年の最優秀選手の坂本勇人は12個、トリプルスリーを3度達成している山田哲人も同じく獲得タイトル数は12個だ。

 ちなみに、ベストナインとゴールデン・グラブ賞を除いた打者タイトル、投手タイトルのみで見た場合、現役最多は11個の菅野智之となる。プロ7年で11個と、相当なハイペースでタイトルを積み重ねているのだ。

 2020年シーズンは受賞回数上位の選手がさらに数字を伸ばすのか、それともニューカマーがタイトルを独占して上位に食い込むのか注目だ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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